App Storeにて、仮想マシンを作成し実行することができる「UTM SE」がリリースされました。
UTM SE
UTM SEでは、PC向けのUTMのように仮想マシン(VM)を作成したり、ビルド済みのVMを実行する事ができます。エミュレータにはQUEMを使用しており、ARM/x86/RISC-V/PowerPC向けのイメージも利用可能なようです。
基本的に仮想マシンの実行はできる様になっているようですが、ハイパーバイザーなどの一部の仮想化機能や技術は、ハードウェアの関係でM1 iPadを用いることが必要なほか、メモリなどの関係で、iPhone XS時代のような小さなメモリしか持たないデバイスでは重いかもしれません。
また、Mac向けのイメージをそのまま実行することはできないようで、エラーがでました。同様にISOを自分で持ってきて実行しても途中で問題が発生してしまいます。
実行できたらまた記事にしたいと思いますが、少し格闘してみますね。
エミュレータ緩和が影響
App Storeでは、おそらくEUのDMA(デジタルし情報)の影響で今年の春頃からエミュレータアプリのApp Storeでの配布を容認しています。現時点で著名なアプリとしてはファミコンやゲームボーイ、Nintendo64やDSのエミュレータ「Delta」やPlayStation Portableのエミュレータ「PPSSPP」がリリースされています。
今回UTMがiPhone/iPadでリリースできるようになったのは、このエミュレータの緩和に適合するかどうかでAppleと交渉を続けてきたからだそうです。ちなみにアプリ自体は以前からオープンソースで開発されており、Xcode経由でインストールすることは可能でした(あるいは脱獄など)。