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WindowsのARM向けx86エミュレータが強化されついにAVXのサポートが追加

3行まとめ

11月6日にWindows InsiderのCanaryチャネル向けに配信された、Windows 11 Insider Preview Build 27744にてARM搭載デバイスに向けたx86エミュレータが強化され、いくつかの新たな拡張命令をサポートしたことがわかりました。

新たにサポートされた命令

新たにサポートされた命令で現時点で判明しているのは以下の命令です。

  • AVX
  • AVX2
  • FMA
  • XSAVE
  • OSXSAVE
  • RDRAND
  • BMI
  • FMA
  • F16C

これらの命令は、Windowsの実行に関して必要な命令ではないものの、一部のアプリケーションでは必要となっています。

特に、AVX拡張命令はAdobe Premiere Proなど、広範なクリエイティブアプリケーションやゲームにおいて必須要件となっていることもあり、今回のアップデートにより使用できるようになるアプリは多いものと見られます。Microsoftは、Premiere Pro 25の動作を確認したとしています。

なお、これらの拡張命令あるいはPrismエミュレータはx64に向けてビルドされたアプリケーションにのみ適用され、x86(32-bit / IA-32)アプリや32-bitヘルパーを利用したアプリケーションには対応しない点については注意が必要です。

しっかりと調査したわけではないので予想に過ぎませんが、今回の新たな命令の拡張により、Zen 3程度の拡張命令がサポートされた可能性があります。

その他の新機能

このほか、スタートメニューの「All apps(すべてのアプリ)」表記が単に「All」担ったり、スクリーンキーボードがXboxコントローラに対応したり、タスクマネージャの改良、一時的に無効化されていた設定の復活などが行われています。

Canaryチャネルは、Windows Insiderの中で最も上流の提供チャネルであり、昨日はCanaryチャネルを選択しているユーザーの一部から順次提供されます。新機能は通常 Canary→Dev→Beta→Release Previewの順番で提供され、正式版への到達は遠くはないものの先の話となります。また、Canaryチャネルは試験的な実装もあるため、すべての機能が正式版に到達するわけではないことにも注意が必要です。

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