さて、2025年が始まったわけですが、最初にやることは今年の状況。今年登場することが明らかになっている製品やサービスをおさらいしておきましょう。
Apple Intelligence
昨年、米国英語から始まり、その後一部の英語圏に提供が開始されたAppleのAIプラットフォーム「Apple Intelligence」ですが、2025年春頃に日本語でのサービスが開始する予定となっています。
Apple Intelligenceは、生成AIやSLMを使用して、画像生成やSiriがより人間味のある言葉を聞き取れるようになっている他、写真検索、Siriに統合されたChatGPTや選択部分の要約などが提供されるAppleのAIプラットフォームです。
Intel
Arrow Lake-H/HX
「Arrow Lake」は第2世代Core Ultraの片翼を担う製品ラインナップです。現時点でデスクトップ向けArrow Lakeのみ登場している状況です。
Intelはすでにモバイル向けArrow Lakeをアナウンスしており、今年登場します。
デスクトップ向けArrow Lakeは、Pコアに「Lion Cove」、Eコアに「Skymont」、GPUに「Xe-LPG」、NPUに第3世代Intel NPUを採用していますが、モバイル向けではグラフィック系が強化されています。
GPUは、Xe-LPG(Alchemist世代)を採用していますが、Meteor Lakeのそれとは異なりXMXを搭載しています。そのためAI性能は高く、GPUで77 TOPSのAI性能を提供しています。一方で、NPUは第3世代であるためLunar Lakeの48 TOPSではなく13 TOPSの方になります。
プロセッサ全体でCPUと合わせて100 TOPSをやや下回る程度のAI性能を提供することになるでしょう。
また、デスクトップ向けダイを採用したモバイルソケットのArrow Lake-HXも発表されています。
Nova Lake / Panther Lake
「Nova Lake」と「Panther Lake」は、第3世代Core Ultraです。正直どの立ち位置になるかはまだわかりませんが。
Lunar Lakeではメモリ内蔵型を採用しましたが、後継となるこれらの世代ではメモリ内蔵モデルは廃されています。
また、Arrow LakeとLunar LakeがともにTSMCが中心となって製造していますが、Nova LakeとPanther Lakeでは、Intel Foundryでの製造比率を増やしていくとも述べています。具体的にはIntel 18Aプロセスを採用した製品になる見込みです。
Sierra Forest(Xeon 6900E)
Sierra Forestは、2024年に登場したXeon 6世代のXeonです。Eコア系統のCPUのみで構成されており、Arm CPUに対抗するために投入した高密度プロセッサラインナップです。
現時点で、Xeon 6 6700Eシリーズが登場していますが、今年早い段階でXeon 6 6900Eシリーズが登場します。6900Eシリーズは、最大288コアのCrestmont CPUを搭載する大規模クラウド向けCPUとなっています。
Granite Rapids(Xeon 6 6700P系)
Granite Rapidsは、Sierra ForestとともにXeon 6世代を担うXeonで、こちらはPコア系統のCPUである「Redwood Cove」を採用している、性能向けの製品です。
こちらは現時点で、最大128コア256スレッドのXeon 6900Pシリーズが投入されていますが、小規模向けのXeon 6700Pシリーズが今年登場する予定です。
これらが揃うことでXeon 6ラインナップが登場することになります。
Diamond Rapids / Clearwater Forest
「Diamond Rapids」はGranite Rapidsの、「Clearwater Forest」はSierra Forestのそれぞれ後継となるXeonラインナップです。
Intel 18Aプロセスを採用していることが明らかになっています。それ以外はまだ伏せられています。
こちらは、年内に登場することが予定されており、すでに起動試験を突破したことがIntelから明らかにされています。
Intel 18A
苦境のIntel Foundryですが、発表によるとIntel 18Aが順調である旨が説明されています。結果として、18Aにリソースを集中させるためにIntel 20Aがキャンセルされており、RibboonFETとPowerViaの採用が若干遅れていますね。
Intel 18Aは、今年「Nova Lake」「Panther Lake」「Diamond Rapids」「Clearwater Forest」から採用が始まる旨が説明されています。
NVIDIA
Blackwell Ultra
「Blackwell Ultra」は、Blackwellのマイナーチェンジで、12層HBM3eを採用するGPUです。H100からみたH200のような存在ですね。
また、Blackwell Ultraでは、イーサネットスイッチが「Spectrum Ultra-X800」となります。
NVIDIAは、昨年夏に1年ごとにマイナーチェンジとメジャーアップデートを提供することで、AI基盤を強固にすることを明らかにしています。
任天堂新型ハード
そして、今年度中に発表があるとすでに明かされているのが、任天堂のSwitchの後継機。DSからみた3DSのようなものになるのか、完全にハードごとアップデートされるのかという公式発表はありませんが、おそらくSwitchのフォームファクタを採用した新型ハードウェアとなるようです。
注目されているのは、どれくらい性能が向上し、どれくらい新しいゲーミング機能が搭載されるのかという部分です。XboxやPS5と比較して独自路線を歩むSwitchは非常に予測しづらいものがありますね。
今年は控えめ?
今年は、昨年の時点で投入が明らかになっていた製品は少なめです。
ただ、そのかわりとしてCESで登場する製品が多いみたいなので、あと数日、楽しみですね!