2026年、登場が予告されている製品やサービス

本日の内容

さて、2026年が始まったわけですが、最初にやることは今年の状況。今年登場することが明らかになっている製品やサービスをおさらいしておきましょう。

Intel Panther Lake

まもなく登場見込みとなっているのは、Core Ultra Series 3となるPanther Lake。Arrow Lake及びLunar Lakeの後継となる製品ラインナップです。

Panther Lakeは、一応モバイル向けのみのその存在が明らかになっており、最大4コアのPコアと、最大8コアのEコア、4コアのLP-Eコアで構成されています。

CPUのアーキテクチャは、Pコアが「Cougar Lake」、Eコアが「Darkmont」でともに「Lion Cove」と「Skymont」からのマイナーアップデートであるとされています。他方で、タイル構造を採用しCPU部となるConpute Tileの製造プロセスは、TSMCからIntelへもどり、Intel 18Aプロセスの製造になっています。登場すれば世界初のポスト2nm世代のプロセスとなります(そもそも、現代の製造プロセスにおいてx nmはブランド・戦略的な側面が大きいのであくまで新世代のプロセスをはじめて採用したという意味です)。

次にNPU。NPUはNPU 5を搭載しています。新世代のNPUですが、単体NPU性能は、NPU 4の48 TOPSを若干上回る50 TOPSとなっています。

現行世代のNPU事情を簡単に説明すると、Lunar LakeとArrow Lakeで搭載されているNPUの世代が異なります。Lunar LakeはNPU 4(48 TOPS)を搭載しており、Copilot+ PCの要件を満たしていましたが、Arrow LakeではMeteor Lakeと同じNPU 3(11 TOPS)を搭載しておりCopilot+ PCの要件を満たしていませんでした。一方で、Panther LakeではNPU世代は統一してNPU 5となるため、すべてのラインナップでCopilot+ PCの要件を満たします。

GPUはXe3アーキテクチャに進化しました。Intelは、GPUアーキテクチャ名にRPGの職業名をブランドとして付与するようになっており、Xeには「Alchemist」、Xe2は「Battlemage」を付与しています。これらは頭文字がアルファベット順になるように成っており、Battlemageの後継には「Celestial」が来ることがすでに明らかになっています。

となれば、Xe3はCelestialなのではないかと思うかもしれませんが、ややこしいことにXe3はXe2のマイナーアップデートであり、アーキテクチャ的にはBattlemageとなります。形的にはAMDのiGPU特化型アーキテクチャである「RDNA 3.5」のような存在に近いと見られます。

では、CelestialのGPUはどの世代になるかというと「Xe3P」という新しいアーキテクチャになる見込みです。これは、Panther Lakeとは関係ない上、詳細が明らかになっていないため、この記事では割愛します(今年登場するかも怪しいですし)。

Clearwater Forest

Panther Lakeと同様その存在と設計が明かされているラインナップにXeon 6+ラインナップとなる「Clearwater Forest」があります。

Intelは、Granite Rapids・Sierra Forest世代から、Pコアのみで構成された高性能サーバー向けラインナップ(Rapids系)と、Eコアのみで構成された高密度サーバー向けラインナップ(Forest系)を展開していますが、そのForest系の新世代ラインナップとなるのが「Clearwater Forest」です。

Sierra Forestは当初、最大288コアのXeon 6 6900Eシリーズを登場すると発表されていましたが、結果としてこの6900Eは限定的な展開にとどまる見込みです。Clearwater Forestにも288コアラインナップが用意されており、こちらが本格的に展開される288コアラインナップとなります。

CPUアーキテクチャにはPanther LakeのEコアと同じ「Darkmont」が採用されており、製造プロセスはIntel 18Aとなります。XeonにおけるSkymontはスキップされました。

DarkmontはCrestmontと比較して、整数ALUの数が4から8へ2倍になって入り、浮動小数点数ALUが3から4に増加していたり、命令フェッチ・デコードの最適化によって効率化が図られているのなど、全体的に性能が大幅に向上しています。

一方、AVX2のサポートにとどまっており、AVX-512のサポートはありません。

アクセラレータ類は合計16基搭載しており、暗号化・復号化などの暗号化系のタスクを担う「Intel QuickAssist Technology」、特定のCPUコアにパケット処理が集中することを軽減する「Intel Dynamic Load Balancer」、データ移動処理を担う「Intel Data Streaming Accelerator」、データの圧縮・解凍を担う「In-Memory Analytics Accelerator」の4種のアクセラレータが4基ずつ搭載されています。

タイル構造にも変化があります。これまでXeon系プロセッサは2Dパッケージング技術であるEMIBを採用していましたが、Clearwater Forestでは、3Dパッケージング技術である「Foveros Direct 3D」とEMIBを組み合わせる形となっています。

具体的に説明します。Clearwater Forestのタイル構造は、EMIBで接続された3つのActive Base Tileの上に、Foveros Direct 3Dを用いてCPUを搭載するCompute Tileを12基搭載するという形になっています(1 Base Tileあたり3基のCompute Tileを積層。)Active Base TileはIntel 3プロセスで製造されています。

Compute TileはCPUを搭載するタイルで、4基のCPUコアで構成されたクラスタを最大6クラスタ、タイルあたり最大24基のCPUコアを搭載しています。それを12基搭載し288コアを実現しています。

なお、プラットフォーム的には、Granite Rapids・Sierra Forestと共通と見られており、各種アクセラレータやインターフェイスを搭載するI/O Tileは、Xeon 6シリーズと共通となっています。

登場は2026年前半とされているため、まもなく登場する見込みです。

AMD Zen 6 / Zen 6c

AMDは大体2年に1回CPUのラインナップを更新していますが、周期的に今年更新が入るタイミングとなります。

AMDが11月に更新したロードマップでは、今年の後半から来年に抱えてZen 6及びZen 6cを展開する計画が明かされていました。

詳細が明かされたわけではありませんが、TSMC 2nmプロセスを採用し、更にAIパイプラインを増設するなどAI向けの機能を強化する旨が語られています。

AMD Gorgon Point

Zen 6ではありませんが、AMDは、Zen 5 CPU・RDNA 3.5 GPU、XDNA 2 NPUで構成されたGorgon Pointラインナップを2026年に発売する予定です。

この構成は、Ryzen AI Max(Strix Halo)と同じ構成を採用するものの、製品ラインナップとしてはもう少しメインストリーム向けの低価格帯になる見込み。具体的にはSttrix Point・Kraken Point・Hawk Pointの3ラインナップを置き換えるラインナップとなる見込みです。

AMD Instinct MI400

AI向け製品ラインナップとして、NVIDIAのVera Rubinに対抗する「AMD Instinct MI400」製品ラインナップが今年控えています。ラインナップはMI-450とMI-430が明らかになっています。

MI-450は、FP4性能が最大40-PFLOPSで、MI-355Xの2倍になっています。メモリは288GB HBM3eから、432GB HBM4に強化されており、帯域幅が19.6 TB/sとなっています。これはMI-355Xの倍以上です。

この部分が勉強不足なので、これらはまた別途でまとめることにします。

NVIDIA Vera Rubin

NVIDIAも今年はGPUのアーキテクチャのアップデート周期となっています。

Blackwellの後継となるのがRubin GPUアーキテクチャです。すでにRubinは「Rubin CPX」という形で推論におけるコンテキスト処理用のGPUの展開をはじめています。このコンテキスト処理用GPUというのは、分散推論という手法で推論される長コンテキスト処理を高速化するためのGPUで、メインGPUと協調して動作することが想定されているものです。メインのGPUではありませんが、Vera Rubinプラットフォームに組み込むことが可能です。

さて、本流のRubinは今年後半登場予定です。

Rubinは、MI400同様、HBM4を搭載しており、GPUあたりの容量は288GB、帯域幅は最大13 TB/sにのぼるとのことです。

Rubinもマルチチップレット構造となり、Rubin 1基あたり2基のチップレットのGPUチップレットで構成されています。しかも、それぞれのチップレットは、半導体露光装置の限界サイズとなっているようで、最大規模のチップレットが2つ搭載されるということで規模がとんでもないことになっています。詳細なトランジスタ数などは不明ですが、かなり大規模なシステムとなります。

NVFP4性能は、50PFLOPSとなり、Blackwell Ultraの15PFLOPSよりも3倍位上の強化となります。

HopperとBlackwellでは、Superchipの構成のCPUにGrace CPUを用いていましたが、Rubinでは新世代CPUである「Vera」が採用されます。Veraは88コアのArm CPUで構成されます。SMTのようなものが有効なようで176スレッド動作が可能だそう。

Rubin CPXを組み合わせた「Vera Rubin NVL144 CPX」システムでは、36基のVera CPU、144基のRubin GPU、144基のRubin CPXの構成で8 EFLOPSを実現します。これは、GB300 NVL72の7.5倍にもなります。

相変わらずAI傾倒

今年も基本的に各社AIに傾倒したラインナップになるようです。

ゲーミングの話がIntel以外ほとんど聞こえてこないのは少し悲しいですが、製品の具体的に発表され始めるとおそらく明らかになってくるでしょう。

今年もよろしくお願いします。