AMDのMark Papermaster CTOがNo Priorsのインタビューに応じ、AMDのAI戦略について回答しました。2024年を大展開の年とする中で、AIベースのアップスケーリングを開発していることを明らかにしました。
超解像度
超解像度技術として、NVIDIAが「Deep Learning Super Sampling」(DLSS)、Intelが「Xe Super Sampling」(XeSS)、Appleが「MetalFx Upscaling」をそれぞれ提供しており、AMDも「FidelityFX Super Resolution」(FSR)と「Radeon Super Resolution」(RSR)を提供しています。
これらの超解像度技術のうち、DLSSとXeSSはそれぞれAIに基づいたアルゴリズムを採用しており、MetalFX UpscalingとFSR/RSRはAIを用いないアルゴリズムを採用しています。
DLSSはGeForceに搭載されている「Tensorコア」を用いた処理を行っており、XeSSはIntel Arcでは「Xe Matrix eXtensions」を、Intel GPU以外ではDP4a命令を採用しています。その一方で、AMDやAppleは、AIベースとアルゴリズムを組み合わせていないものになっています。
AMDはFSRの次のアップグレードのポイントにAIを据えているようで、DLSSやXeSSのようにAIベースとアルゴリズムを組み合わせることを計画しているようです。詳細は不明ですが、Radeon RX 7000のみの対応になるんでしょうか・・・?
進むAI機能の搭載
AMDはAIを積極的に組み込んでおり、NVIDIAやIntelの対抗となっています。CPUでは、Zen 4でAVX-512命令のサポートや、Ryzen 7040/8040シリーズではRyzen AIというNPUを搭載しています。また、ソフトウェア面でもAMDデバイスのAI環境を整えるため、Ryzen AI Softwareを提供しています。
そして、GPUは先述の通り、DP4a命令のほか、AI Acceleratorを搭載しています。
Papermaster氏は、2024年をAIの大展開の年としています。個人的には、NVIDIAとしっかり拮抗できる存在になってほしいと思っていますが、どうなるでしょうか・・・。