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Qualcomm、Snapdragon 870を発表!

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錦です。

Qualcommは、Snapdragon 870を発表しました。

Snapdragon 870は、実質的にはSnapdragon 865 Plusを強化されたもので、CPU自体は「Kryo 585」で変更はありませんが、CPUクロックが3.1GHzから3.2GHzに向上しています。製造プロセスは7nmとなっており、Snapdragon 888の5nmとは異なる製造プロセスになっています。なので、Snapdragon 865 Plusの後継ではなく、SDM 865シリーズの中の最上位モデルとして捉えれるといいと思います。

SDM 865通りの仕様だと、5Gモデルは同梱せず、X55モデムチップを別で搭載する形になると見られますが、チップ自体の価格が、ひと世代前ということもあり安価である可能性があります。

SDM 870を搭載したデバイスは、Motorola・OnePlus・OPPO・iQOO・Xiaomiから登場することがニュースリリースで明らかにされています。

現時点で、Snapdragon 870の製品ページ自体は存在するものの、何も掲載されていないため、詳細な仕様は分かり次第お伝えします。


前回、10の倍数のSnapdragon 800番台が登場したのは、Snapdragon 850でした。これは、PC向けのSoCで、現在の8cxの前世代のモデルとなるものでした。しかし、SDM 870は完全にスマートフォン向けになっているようです。

Snapdragon 888が5nmで製造されるのに対して、870は7nm。おそらく、Samsung 5nmの歩溜まりがまだ悪いということが何らかの影響を及ぼしている可能性があります。つまり、SDM 870はSDM 888の供給不足に対する対策と考えられます。SDM 870とSDM 865+自体のチップ構成にはおそらく差がなく、SDM 865+を製造する中で、高クロック駆動に耐えられるCPUを持つ個体が870としてリリースされるというのが今回の流れになっていると見られます。

ただ、2つのハイエンドチップ(正確には888が最上位)が存在しているのは少しばかり面白いです。888に比べて870は安価になると見られることから、アッパーミドルとハイエンドの間の価格帯のスマートフォンが登場するのではないかと思っています。あるいは、Galaxyラインナップの中のGalaxy Z Fold 2の後継のような、ハイエンドなんだけども普通のハイエンドとは少し違う というようなデバイスに搭載される可能性もあります。ただ、Snapdragon 865+は割と爆熱で、そこからクロックを上げましたなんて、冷却機構がかなり限られてくると思うのですが。それに、モデムも別途搭載する必要があるので、バッテリーについても若干不安が残るところでもあります(ただ865+デバイスの後継ならあまり心配する必要はなさそう?)。

今後、QualcommのSoCで製品の立ち位置が微妙に気になるところではありますが、アッパーハイエンドがSDM 888に、ロワーハイエンドがSDM 870になるということになるのでしょうか。あるいは、SDM 700番台の代わりなのかもしれません。