錦です。
AMDは投資家向けイベント「Financial Analyst Day」にて、CPU・GPUのロードマップの刷新と詳細について発表しました。
この記事ではCPUを取り扱います。GPUについては以下をご覧ください。
AMDは、現在、Zen 2ベースのRyzen 3000シリーズ、Ryzen Mobile 4000シリーズを展開しています。Ryzenは7nmプロセスに微細化することで、性能向上や省電力化で大きな利点を受けることができました。Intelがその横で10nmへの以降に遅れが出ている中で、AMDは着実にシェアを伸ばしました。
Zen 2アーキテクチャでは、コア数をメインストリームRyzenで8コアから16コアに、モバイル向けCPUで4コアから8コアに、データセンター・HEDT向けには32コアから64コアに倍増させました。これにより、性能を大きく引き上げ、特にデータセンター向けEPYCでは、クラウドサービスやエンタープライズへの導入事例が増え、エクサスケールの実現に向けたスーパーコンピュータ業界へ再参入しました。
Ryzen Threadripperなんかは特に、コンシューマ向けに64コア128スレッドものコア数をもたらし、ユーザーを驚かせました。ワークステーション向けのCPUも現在性能を伸ばす中、AMDはIntelのXeon Wが28コアなのを横目に32コアから64コアまでコアを倍増させました。
Zen 2の性能向上
AMDは、Zen 2のシングルスレッドあたり21%の性能向上の内訳は、60%は実行パイプラインの256bit化によるIPCの工場で、残りは7nmプロセスで実現したクロックの向上と最適化であるとしました。
Zen 3とZen 4
2020年の新たなCPU、Zen 3にも変わらず7nmプロセスを採用するとしていますが、TSMCの次世代7nmプロセス技術である、N7+(TSMC 7nm+)を採用するとしています。Zen 3製品は年末までに投入するとのことです。
また、2022年までに5nmプロセスのZen 4アーキテクチャの製品も投入するとのことです。
パッケージング
AMD、パッケージング技術についての言及も行いました。
同社がこれまでに投入してきた2.5Dパッケージング技術や、3Dパッケージングを組み合わせてX3dパッケージング技術を採用し、性能密度をさらに引き上げるとしました。
また、詳しくは、GPU記事の一番最後の部分を参照していただきたいのですが、CPU同士の接続のみで使われた Infinity FabricがGPU同士やCPU-GPU間の接続で使われるようになります。
最終的には、エクサスケールのスーパーコンピューターにも採用され、1.5 ExaFLOPSの性能が見込まれています。
Source:PC Watch