錦です。
NVIDIAは、マイニングブームの再来によるGPU不足の対策としてまもなく発売のGeForce RTX 3060においてマイニング性能を約50%制限することを発表しましたが、それが既存のほかのモデルへも影響する可能性があることがわかりました。
What I said.
— kopite7kimi (@kopite7kimi) 2021年2月18日
The old specs and device-ids of gaming cards will EOL.🤣 https://t.co/hSjEmifanh
1月末にNVIDIAがマイニング対策することをリークしたkopite7kimi氏によると既存のビデオカードモデルにおいても新しい仕様に置き換えられ、マイニング性能が制限される可能性があります。つまりこれは、今後販売されるGeForce RTX 3060 TiやRTX 3070、RTX 3080、RTX 3090にもこの制限が適用されることを意味しています。そして、今後登場する可能性のあるRTX 3080 TiやRTX 3050のようなSKUでもこの制限が導入されるのでしょう。
そして、すでに流通しているモデルには影響はなさそうです。
制限
マイニング性能の制限については、ソフトウェアドライバーで制限されていることがすでにNVIDIAから明らかにされていますが、実際はマイニング性能制限を突破するための抜け道をふさぐためにかなりいろいろな部分でマイニング性能が制限されているようです。RTX 3060とこれから流通する、既存のモデルを含むすべてのAmpere GPUはハードウェアレベルでこの制限が導入されているとみられます。単純にBIOSとソフトウェアドライバーのみでの制限は、改造したBIOSとドライバの導入によって簡単に突破できてしまう可能性があるための工夫でしょう。
振り分け
NVIDIAが「CMP HX」と「GeForceの制限」を導入したのはおそらくマイナーに対する牽制でしょう。「マイニング目的でGeForceを買うな」。つまりそういうことです。特に今後登場するとみられるRTX 3050などのローエンド・エントリ向けのGPUはゲーマーだけでなく、ライトユーザーにも需要があるモデル、そのうえマイナーも注目しているモデルだったので、NVIDIAとしては登場する前に手を打っておきたかったのかなと思います。
これによって、ゲーマーはGeForce・マイナーはCMP HXという振り分けができたと思いますが。。。CMP HX自体どれくらい出回るのかわかりませんし、値段も気になります。たぶんマイナーはある程度高価な価格設定でも買うと思いますが、GeForceの大量導入のほうがコスパが良かったりなんて・・・・。
GPU不足は割と深刻な問題になっています。コロナによるテレワーク需要もあったりとか、巣ごもり需要もそうですがそれに大量のGPUを一括購入するようなマイニング需要が重なればGPU不足が深刻になることは間違いないでしょう。それに加えて、世界的な半導体不足も襲い掛かればもはや地獄絵図。今後AMDもGeForceもローエンド・ミドルレンジ向けの普及帯となるGPUを投入することになりますが、価格がどうなることやら。RTX 3060を9万円近くまで価格を吊り上げているショップが海外にはあるみたいですし。
via VideoCardz