錦です。
GIGAZINEやarstechnicaによると、USBや電源など、物理ポートを一切排除し、完全にポートレスのラップトップ「Craob X」が発表されました。
全てワイヤレス
「Craob X」は世界最初のポートレスのウルトラブックを謳っているラップトップです。ポートレスと名付けられている通り、USBやHDMI、SDどころか電源ポートさえもワイヤレスにしてしまったちょうど変態PC。ポートがまったくないので7mmというコチラも世界最薄と見られます。
そして、重量も1.9ポンド、約862gという軽さ。1kgを下回るラップトップはいくつかありますが、900gさえも下回るラップトップはそう多くはありません。
Charger and PortsHub
ワイヤレスならどうやって充電して、各種アクセサリをつかうのかって話ですが、どうやら「Charger and PortsHub」なるものが用いられるそう。
このCharger and PortsHubは、USB-CやUSB-Aだけでなく、40Gbpsという高帯域のThunderboltまで搭載。その他、SDカードやイヤフォンジャックまで搭載(本体にはイヤフォンジャックすらないからな)。
ワイヤレスとはいいながら、このハブ、Craob Xのディスプレイの背面にマグネットでくっついているみたい。ただ、このハブと本体とがどのように通信しているかはわかりません。Wi-Fiであれば、ThunderboltやUSB 3の帯域を大きく制限することになります。個人的にはBluetoothとWi-Fiを組み合わせた独自の方法で通信するのではないかとも思っているのですが、さすがに40Gbpsは出せないと思うので、正直ポートレスつっても、フルスピード出るわけではなさそう。
まあこの点については、全てをワイヤレスのアクセサリで整えればいいって話なんですが、音楽系のアクセサリなど、遅延を極端に嫌う周辺機器については、このデバイスは適さない可能性が高そうですね。
ハブ自体は独立しても動くみたいで、バッテリーをハブも内蔵しているみたいです。
あと、電力についても若干の不安が残ります。後述しますが、CPUがPL2で64W消費しますので、ワイヤレス充電で耐えれるのか心配です。今のQi規格ってたしか15Wくらいが限界なんじゃなかったっけ。
ちなみに、Wi-FiはWi-Fi 6Eに対応しています。6GHz帯が使えるので、もしハブ-本体間の通信にWi-Fiを用いてもある程度の速度は出るはず。
見た目以上のスペック
そして、スペックも全容が明らかにはなっていないものの、一部の仕様が公開されていますのでご紹介します。
- プロセッサ:最大Core i7-1280P(6P8E 14C/20T 1.8GHz~4.8GHz)
- グラフィックス:CPU内蔵Xe Graphics(96EU 0.3GHz~1.45GHz)
- ディスプレイ:13.3インチ 4K UHD+ディスプレイ
- メモリ:最大32GB LPDDR5
- ストレージ:最大 2TB PCIe 4.0 x4接続SSD
筐体の薄さ的にファンを搭載していない上、重さ的にそこまでのヒートシンクも搭載していないにもかかわらず、28W Alder Lake-Pを採用するあたり、かなり変態なPCといえますね。GPUは流石にdGPUではなくiGPUですが、Xe Graphicsなので問題はないでしょう。
メモリとストレージも見てみますと32GB RAMに2TB NVMe SSDであることを考えると、まず性能的に日常使いする分には全く困らない上、軽い高負荷処理も難なくこなせるくらいの性能はあるでしょう。これが本当ならば、重さあたりの性能はダントツで高いでしょう。それこそApple Silicon Macを超えるかも。
登場時期
一応サイトではComing soonとされており、具体的な発売日時や価格はあきらかではありません。