錦です。
戦争による世界的注目をあつているウクライナですが、インターネットがロシアの侵攻前に切断されてからウクライナの副首相Mykhailo Fedorov氏がSpaceXのイーロン・マスク氏に要請していたStarlinkですが、無事ウクライナに届き、ネットワークサービスを展開しています。
Starlink service is now active in Ukraine. More terminals en route.
— Elon Musk (@elonmusk) February 26, 2022
Starlinkは、衛星を用いて地上でネットワークが利用できない地域に高速インターネット通信を提供するサービスです。ウクライナはロシア侵攻の前日にインターネットが遮断されており、前述の通り、副首相がマスク氏にTwitterで支援を要求。それは無事届きました。
届いたのはStarlinkの旧モデル。新モデルは2月に登場したばかりなので流石に用意できなかったのかも。ただ、ついこないだ登場した新モデルより、長い期間使われていて安定している旧モデルのほうが安心するような気もしますね。
Success!
— Oleg Kutkov (@olegkutkov) February 28, 2022
SpaceX Starlink is working in Kyiv, Ukraine!
The Dishy was placed just outside my window, even without adjustments.
Thanks, @SpaceX team, for your support :)
cc @FedorovMykhailo pic.twitter.com/oX09RL5wBh
Starlinkの通信速度は下り136Mbps、上り23Mbps。決して高速だとは言えませんが、Cable.co.ukの調査では、ウクライナの平均通信速度が25.26Mbpsであるとのこと。あくまで平均のためこれより高速な地域もあれば低速な地域もあります。それを加味しても非常に高速な通信が可能です。
ただ、この速度は調整なしのもので、Dishy V1ハードを用いれば、ウクライナで最大200Mbpsの通信速度が実現できるとしています。
ソーシャルメディアは、戦争の被害を受けた地域で情報を広める上で重要な役割を果たしており、インターネットサービスというのは通常、敵が最初に狙うものの1つです。それが復活したことというのはもちろん喜ばしいものですが、ロシア側がこのネットワークを追跡してミサイルのホーミングビーコンのように使われる可能性もあり十分な注意が必要です。
この件については、このTwitterスレッドが詳しいです。
ただし、Wccftechによると、この追跡を実行するには高度な知識とウクライナに対する完全な制空権が必要で、ウクライナ軍はすでにそれを知っていて、それに応じて計画されている可能性が高い模様。ただし利用には注意が必要です。
関連リンク:Wccftech