錦です。
IntelはHot ChipsにてMeteor Lakeの詳細を明らかにしました。
Meteor Lake
Meteor Lakeは第14世代となるCoreプロセッサでRaptor Lakeの後継となる製品ラインナップです。Intelからは昨年の早い段階からその存在が明らかにされており、小出しながら情報の共有が行われています。今回も重要な情報が共有されました。
ダイの実装方法
Meteor Lakeでは、Raptor Lakeまでのモノリシックダイからマルチチップレットのような構造になります。Intelはチップレット(ダイ)のことをタイルと表現していますので「マルチタイル構造」といったほうがいいかもしれませんね。
まず、ダイの実装方法ですが、EMIBによる2.5Dのパッケージングではなく、Intel 22nmで製造されるベースタイルの上に、コンピュートタイル(CPU)・IOタイル・SOCタイル・GPUタイルを置く形で実装されています。つまり3Dパッケージであるということであり、この実装にはLakefieldなどで用いられた3Dパッケージング技術「Foveros」が用いられています。
各タイルの製造プロセスはCPUタイルがIntel 4(旧Intel 7nm)、GPUがTSMC 5nm(おそらくN5)、SOC*1及びIOタイル*2がTSMC 6nm(おそらくTSMC N6)で製造されるそうです。
GPUは「TSMC 5nm」で製造
で、GPUの製造プロセスの話ですが、どうやらTSMC 3nmではなく5nmとなるそう。これは計画変更となったわけではなく、もとからの計画でそうだったのだが、スライドでArrow Lake(Meteor Lakeの後継)と一緒に掲載してしまった事によってみんなに3nmであると誤解されてしまったとのこと(ややこしい)。
つまり、TSMC 3nmが採用されるのはArrow Lakeが初めてであり、Meteor LakeはTSMC 5nmになるということなのでしょう。
じゃあ遅延問題は?
そして、IntelはMeteor Lakeが起因とされたTSMCの遅延問題(というよりかはMeteor Lakeの遅延問題)についても言及し、そもそもTSMC 3nmを使ってないからMeteor Lakeには影響がない・・・らしい(あれ、Meteor Lakeが遅れたからTSMC 3nmの展開が遅れるって話じゃなかったっけ)。
少なくともArrow Lakeは2024年以降の登場になるのでこの騒動の影響は受けないでほしいとおもうのですが。。。
で、Meteor Lake自体は計画通り2023年に登場するとのことです。
ダイフットプリント
そしてIntelはMeteor Lakeのダイフットプリントを公開しました。PC Watchで確認できます。
この画像からは、6基のPコアと8基のEコアを確認できます。このダイがそのセグメント向けのものなのかはわかりませんが、おそらく28W帯(Meteor Lake-P?)向けのものとみられます。Raptor Lakeでもモバイル向けのチップでコアの増加はないようですが、Meteor Lakeでもそのままみたいですね。