Appleは昨夜開催されたWWDCの基調講演にて「Mac Studio」と「Mac Pro」を発表しました。
Mac Studio
Mac Studioは、スタジオ向けのMacで、小さなフォームファクタながらハイエンドPC並の性能を持っています。今回のアップデートでは、SoCがM1 Max/M1 Ultraから「M2 Max」「M2 Ultra」にアップグレードされており、CPUは最大20%、GPUは最大30%の性能向上となりました。
また、特筆すべき点としてM2 Ultraの映像出力のパワーであり、最大6台もPro Display XDRの出力に対応しています。また、搭載されているHDMIポートは最大8K240fpsの出力に対応しています。
M2 Ultraについては以下のエントリを御覧ください。
Apple、最大24コアで構成された「Apple M2 Ultra」を発表 〜 M2 MaxをUltra Fusionで連結 - Nishiki-Hub
Mac Pro
そして、今回のMacの目玉の一つが「Mac Pro」です。Mac Proは2019年にアップデートされた後、4年ほど放置されていましたが、今回ようやくアップデートとなりました。これによってApple Silicon移行の最後のピースが埋まり、WWDC 20から始まった3年間のApple Silicon移行計画が完了し、Intel Macが終売しました。
Mac Proは、M2 Ultraのみの選択肢となっている現状のMacの中で最上位のモデルです。
Mac Studioとの違いはフォームファクタで、拡張性が大きく異なります。
まず、外部拡張だけでもThunderboltが大幅に増加。Mac Pro全体で8基もThunderbolt 4が搭載されています。さらにUSB 3.0の内部接続と、SATAが搭載されています。
内部拡張についてはこれ以外にPCIeレーンがいくつか7本搭載されており、この内6本はPCIe 4.0に対応しているとのことで、内訳はPCIe 4.0 x16が2本・PCIe 4.0 x8が4本となっています。残り1レーンはPCIe 3.0 x4となり、ここにはApple I/Oカードが挿入されています。
なお、Apple Siliconは外部GPUをeGPU・dGPU共に受け付けない仕様となっており、ここにRadeonやGeForceを挿入して使うということはできません。なお、補助電源は300Wまで対応しており、150W給電が可能なピンが1基、75Wが2基となっています。今回なにげに悲しいのが、MPX Connecterを搭載していないという点で、Mac Pro 2019用に作られたMPX Moduleと互換性がない可能性が高いことですかね。
更にメモリもユニファイドメモリになった関係で、メモリスロットがなくなりました。MPX Moduleとメモリレーン。それに加えてIntel CPUの頃は存在したチップセットという存在がなくなり、2019モデルと比較してかなりシンプルなロジックボードになっているという印象を受けました。
反対側がどうなってるのかはわかりませんが、メモリスロットも廃止されているので、だいぶ中身は異なる仕様になっていると見られます。
発売と価格
予約はすでに始まっており、Mac Studioが299,800円から、Mac Proが1,048,800円からとなっています。
発売は6月13日となっています。