錦です。
最近ネットを騒がせている事件があります。それは、13歳の女子中学生が、掲示板にアラートが永遠に出続けるスクリプトが埋め込まれたページへのリンクを張ったとして兵庫県警が補導したというものです。これについてはネットで賛否両論あります。
警察はネットを知らないのか
この中学生を補導するよりも、決して永遠に出てくる広告を補導すべき
この二つが、批判的視点の例。
悪意を持ってリンクを張ったならば補導は妥当
パソコンとかに詳しくない人に対してならば極悪
ともに正論
この両者の意見はともに正論であるのには間違いありません。悪意を持ってしたならば補導すべき、ただやりすぎと言われればやりすぎ。
ただ、私もこの補導には若干批判的視点を持っています。
数秒でできる迷惑行為 ただ数秒で回避可能
迷惑行為であるのには間違いありません。それは悪いことですが、このスクリプトは 昔悪用されたことから 多くのブラウザですでに対策が進んでいます。もちろんChromeやSafariでも対処することができます。
Chromeでは、アラートが永遠に出る場合、そのスクリプトを止めるボタンが出現します。Safariの場合、タブを閉じることでスクリプトを停止することができますし、ホーム画面に戻ればスクリプトは一度止まります。
そしてこれは「ブラウザクラッシャー」に当たるのかというのもあります。そもそもクラッシュしていないからというのもあります。
法律の穴
今回この「補導」について、この中学生が犯したとされる罪は「不正指令電磁的記録供用罪」というもので 2011年6月に生まれました。これは立法時から 要件が曖昧過ぎる といわれていたようです。
「ユーザーの意図とは違う動きをする」は、開発者の意図的ではない、例えばバグもこの法律が適用されかれないと フリーソフトの公開を取りやめた人もいるみたいです。
これを受けて附帯決議(ソフトウェア市場の萎縮防止のための要請)をつけてこの法案を通しましたが、実際にまだ曖昧であることには間違いなく、たった5-6行程度のコードをWebページに作ったから摘発するのは、我が国のIT業界の萎縮を招きかねない と一部の弁護士が述べています。
参考:ねとらぼ
曖昧過ぎる
これ、なんならブログとかも摘発されかねなくないですか?このブログであれば、GoogleAnalyticsで統計を取っています。それは、ユーザーの意図とは違う動きじゃないですか。
ちょっと言い方悪いですが、警察は「極悪」を見逃して「悪」を見つけてはそれを見せつけ脅しかける。これじゃ、日本のマルウェアやワンクリック詐欺は減りませんね。