今回は、Fedora Server 40をインストールした「HP ProDesk 400G3 DM」でWake-on-LANの設定をするメモです。
環境
HP ProDesk 400G3
- CPU:Core i5-7500T
- メモリ:8GB
- ストレージ:500GB HDD
- OS:Fedora Server 40 / Linux 6.9.9-200.fc40.x86_64
- BIOS P23 Ver 02.43
方法
1. BIOSの設定
起動直後、F10連打でBIOS画面に入ります。
BIOSでやることは以下の3つ
- Fast Boot(高速起動)の無効化
- Network(PXE)Bootの有効化
- Wake-on-LANで起動するブート先の指定
- S5最大省電力の無効化
です。
では一つずつ見ていきます。
まず、Fast Bootの無効化とPXE Bootの有効化です。
Advanced(詳細設定)に移動し、Boot Options(ブートオプション)をひらきます。
一番上のFast Boot(高速起動)のチェックを外し、Network(PXE)Boot(ネットワーク(PXE)ブート)を有効化します。
続いて、Wake-on-LANの設定です。
一つ前(Advanced)の画面に戻り今度は「Built-In Device Option」(内蔵デバイスオプション)へ進み、「Wake On Lan」の部分で「Boot to Hard Drive」を選択します。
最後にS5最大電力の有効化です。
Advancedから「電源管理設定」をひらき、「S5 Maximum Power Saving」(S5最大省電力)を無効化します。
以上でBIOSの設定は終わりです。F10キーを押しYesを押します。
2. 事前準備
Macアドレスをひかえておきます。
以下のコマンドを実行します。
ip addr
搭載されているNIC分のデータがでますので、Wake On Lanのマジックパケットを受け取るポートのデバイス名(enp~~~のようなもの)のlink/ether
からbrd
の間の部分をひかえます。
3. ethtoolの設定
ethtoolをインストールします。Fedora Serverにはデフォルトでインストールされている気がします。
sudo dnf install ethtool
まず、以下のコマンドで、現在のWake On LANの設定を確認します。
sudo ethtool net0 | grep Wake-on
ここで以下のようにでるはずです。Wake-on
がgになっていればWake On LANは有効になっています。
Supports Wake-on: pumbg Wake-on: d
通常d
になっているはずなので、設定します。
sudo ethtool -s デバイス名 wol g
4. 設定の永久化
ただ、この設定は、再起動後にリセットされてしまうようです。なのでこれを永久化します。
sudo nmcli connection modify "デバイス名" 802-3-ethernet.wake-on-lan magic
このコマンドのみデバイス名にダブルクォーテーション("")をつけることをお忘れなく。
確認
ほかのFedoraシステムから
sudo ether-wake MACアドレス
とコマンドをうち、起動すればOKです。