錦です。
VidoeCradzが伝えるPhoronixフォーラムに投稿されたAMD従業員の話によると、Radeon RX 6500 XTやRX 6400、PRO W6400、PRO W 6500M、PRO W6300Mに採用されているNavi 24 GPUはモバイル向けGPUを意識したものであることがわかりました。
事前レビューは否定的な意見もあり
まず、RX 6500 XTとしての話からします。昨日RX 6500 XTのレビューが解禁されました。まずはそちらをご覧ください。
PCIe
否定的な意見がやや散見されます。特にASCII側で加藤氏が指摘している通り、今回PCIeの帯域がGen 4とはいえx4に限られているというのが割と大きい様子。AMDはまだ2019年の時点でPCIe 4.0に移行できていたが、IntelがPCIe 4.0に対応したのは2021年春のことです。それぞれ2年経過と半年経過と時間が経っているように見えますが、PCIe 3.0がメインで活躍しているシステムも多いでしょう。また、価格帯的に昔のGTX 1060やGTX 1050、RX 560などからの移行という名目で購入するユーザーも多いはず。
x4帯域は、PCIe 4.0だとPCIe 3.0 x8と同等の性能が出ますが、どうあがいてもPCIe 3.0レーンにPCIe 4.0 x4で挿入してもPCIe 3.0 x4性能に落ちてしまいます。つまり帯域が半減します。ASCIIの検証によると、PCIe 3.0環境でRX 6500 XTを使用した場合、処理によっては負荷がかかる差表などで最大3分の2程度まで、平均でも最低15%程度fpsが下がることを覚悟する必要があるなど、性能が落ちることが指摘されています。
ちなみに、RX 5500 XTの実質後継のような感じを醸し出していますが、立ち位置的には微妙でRX 5500 XTのほうが上回る性能を発揮する処理もあります。
ハードウェアエンコーダ
そしてもう一つ大きな問題なのがハードウェアエンコーダを搭載していないという点です。具体的にはH.264やH.265、AV1エンコーダを搭載していないということです。これについては、後でお話します。
モバイル向け
RX 6500 XTを始めとしてるグラフィックカードには「Navi 24」GPUが搭載されています。今回の本題はこのNavi 24の仕様です。
フォーラムに投稿された内容によると、Navi 24はもともとモバイル向けのdGPUとして想定されたものであり、Ryzen 6000番台APUとペアで使うことが前提で開発されていたみたい。つまり、ハードウェアエンコーダが搭載されていないのはどうやらAPUのハードウェアエンコーダ任せにしようとしているからみたいです。
正直、プロ向けを謳うRadeon PRO W6400をNavi 24で出してるのはなにかあるんですかね(だから3D向けをアピールしてたのか)。
レイトレは使える
そして、Ray AcceleratorもCUのコア数分搭載されていますので、ハードウェアレイトレーシングは利用することが出来ます。