錦です。
Appleは先程、「iPhone 14」と「iPhone 14 Plus」を発表しました。
iPhone 14
「iPhone 14」と「iPhone 14 Plus」はiPhoneの通常モデルとなっています。Plusブランドが復活したのは2017年以来なので5年ぶりですね。
画面サイズは、それぞれ6.1インチと6.7インチとなっています。このサイズは、iPhone 13 Pro/Pro Maxのサイズと一致しますので、大型ディスプレイタイプのProじゃないiPhoneが登場したということになりますね。ただしPlusが追加されたことにより、miniが廃止され、小さいiPhoneがiPhone SEだけになってしまいました。
ではどんな部分がどのように進化したのかを見ていきます。
プロセッサ
プロセッサには引き続き「Apple A15 Bionic」を搭載しています。
ただし、iPhone 13 Proに搭載されていた5コアGPUのバリアントを搭載しているので、GPU性能が向上しています。一応、Appleは「iPhone 13 Pro」と同じ圧倒的な速さのチップと表現していますね。
Appleは、熱効率が向上したとしており、これがどの程度のものかはわかりませんが、Snapdragonに比べて発熱しないけど発熱したときのスロットリングが大きいという欠点をもつApple Siliconとしてはどれくらいピークパフォーマンスを維持できるのか期待です。
バッテリー
順番は前後しますが、バッテリーも大きく強化されています。バッテリ容量はいつもどおり公表されていませんが、iPhone 14 PlusはiPhone史上最長としています。
連続のビデオ再生において、iPhone 14 Plusで最大26時間、iPhone 14で最大20時間になっているとのこと。
接続性
昨夜のイベントで「Connectivity」というスライドがドーンと出たとき「USB-Cじゃね!?」と思ってしまった同士は俺だけじゃないはず。残念ながら今回はまだLightningです。
今回進化というか変更されたのは5Gの部分で、日本ではまだ廃止されていませんが、アメリカ向けモデルではついに物理SIMトレイがなくなりeSIMのみになりました。iPhoneは中国向けモデルを覗いてiPhone XR/XS以降のiPhoneで物理SIM+eSIM(中国向けモデルは物理SIM×2)のデュアルSIMをサポートしています。
なお、昨夜イベント終了後すぐに公開した記事でも書いたとおり今回も日本向けモデルではmmWave(ミリ波)の5Gのサポートはありませんでした。
「iPhone 14」シリーズでは引き続きミリ波に対応せず - Nishiki-Hub
ディスプレイ
ディスプレイは、Super Retina XDRディスプレイで引き続きOLEDディスプレイとなっています。ProMotionには対応せず固定60Hzとなっているようです。HDRも対応し通常時の最大輝度は800ニト、HDR時のピーク輝度は1200ニトとなっています。
解像度はiPhone 14が2,532 x 1,170ピクセル(460ppi)、iPhone 14 Plusが2,778 x 1,284ピクセル(458ppi)となっています。
カメラ
もちろん、今回最も大きな進化を遂げたのはカメラの部分です。
今回は特にライティングが強化されているとされており、暗所での撮影において、メインカメラが最大2.5倍の性能を持つとされています。
広角カメラが名前を変えたメインカメラには、ピクセルあたり1.9ミクロンのより大きな12MPのセンサを搭載しています。また、絞り値が1.5と明るくなりました。これによって、明るさが足りない場面での写真やビデオを49%改良するとのこと。
また、インカメラとなる「TrueDepthCamera」では、初めてオートフォーカスに対応しました。特にTrueDepthCameraには深度センサがFaceIDやミー文字のために用意されているので、これらを組み合わせたハイブリットシステムになっています。また、こちらのカメラでも明るい進化がもたらされていて、F1.9のレンズで、明るさが足りない場面での撮影を38%改良するとしています。
そして、画像処理のパイプラインが変更され、一度の撮影で複数のモードで撮影を行いそれを機械学習を用いて合成する「Deep Fusion」が、圧縮されていない画像に適用され品質が向上します。こうした新しい画像処理機構をPhotonic Engineと読んでいます。
また、ビデオ撮影においては「アクションモード」というのが新たに導入されています。このモードでは、センサーシフトOISに加えて、センサーのフル活用やオーバースキャン補正などによって非常に高いブレ補正が得られます。
その他、iPhone 14ではDolby Vision HDRにも対応しています。これはアクションモードでも利用することが可能です。
緊急機能
iPhone 14では緊急時の機能が大きく進化しています。
まず、自動車事故を検知するために256Gまで検出できるデュアルコア加速度センサーやハイダイナミックレンジのジャイロスコープを搭載しています。これはApple Watch Series 8/SE/Ultraにも搭載された技術です。正面衝突・側面衝突・追突・横転を検知した場合、iPhoneが数秒間ユーザーの応答を待って、応答がなければ緊急通報を自動で発信します。Apple Watchと組み合わせれば効率的に通報が行われるそうです。
それに加えて、人工衛星を用いた通報システムに対応しました。iPhone 14では、空に向けてiPhoneをかざし人工衛星と接続できれば、最短15秒程度でメッセージを送信できます。これは、地上でキャリアの提供する電波が利用できないときに利用するための機能で、山奥や砂漠などの僻地における通報に対応しています。
筐体サイズと重量
筐体サイズと重量は以下のとおりです。
重量は若干軽量化していますが、厚みが増していますね。
価格
ストレージの展開は、128GB/256GB/512GBで、カラーはブルー・パープル・スターライト・ミッドナイト・PRODUCT(RED)の5色から選べます。
価格は、iPhone 14が119,800円から、iPhone 14 Plusが134,800円から(ともに税込み)となっています。
9月9日午後9時から予約が開始され、iPhone 14が9月16日に発売、iPhone 14 Plusのみ10月7日からの発売となります。