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Intel、ゲーミング用途向けのdGPU「Xe-HPG」の存在を明らかに レイトレに対応し外部製造へ

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錦です。

Intelは、同社のdGPUアーキテクチャ「Xe」についての発表を行い「Xe-HPG」の存在を明らかにしました。

Xeのバリーエーション

Xeアーキテクチャは、前回の記事で触れたように、汎用的なアーキテクチャになる計画です。当初発表されていた、HPC向け「Xe-HPC」、データセンター向けの「Xe-HP」。それに加えてTiger Lakeの「Xe-LP」、そしてゲーミング向けの「Xe-HPG」が新たに追加され形となります。

HPG

Xe-HPGは、Xe-HPよりEUなどが多くなっており「大きな」構成になるとのこと。クロックなどもゲーム向けに最適化され、ゲーミングGPUとして開発されていきます。

ゲーミングGPUであるため、Xe-HP/HPCで用いられるHBM(広帯域メモリ)ではなく、一般的にゲーミングGPUに用いられるGDDR6メモリがビデオメモリで用いられるとのこと。HPとHPC、HPGでは、HPGだけメモリコントローラの構成が異なる模様です。

また、NVIDIA GeForce RTXシリーズ、AMD RDNA2に採用される、レイトレーシングのハードウェアアクセラレータについても、Xe-HPGでサポートされるほか、詳しく語られませんでしたが、ゲーミング向けのユニークな機能が搭載されるとのこと。

製造やGDDR最適化などは、Intel以外の外部ファウンダリへ委託する事になっており、そのファウンダリがどこになるか、そのプロセスを採用するかは明らかにされていませんでした。筆者の予想としてはやはりTSMCの7nm EUVになるのではないかと思っています。

HPC

HPC向けのXe-HPCは、ベースタイル・コンピュートタイル・ランボーキャッシュタイル・Xe LINK I/Oタイルという4つで構成されるとのこと。タイルとは言うものの実質にはダイのことを指しており、AMDのチップレットのように、それぞれが別々の代になっておりそれが組み合わさって1パッケージになる模様。ただし、それぞれのタイル自体は2.5Dまたは3Dのスタッキング技術を使用し製造されます。2.5Dパッケージには「Co-EMIB」が、3DパッケージについてはLakefieldの「Foveros」がそれぞれ用いられます。

Xe LINKというのは、NVIDIAで言うところのSLIのようなものになっており、「Xe LINK I/Oタイル」にはそのI/Oまわりが搭載されています。このあたりはさすがHPC向け。。。と思いますね。

タイルが別れていますが、タイルごとに製造する向上が異なっている模様で、「ベースタイル」と「ランボーキャッシュタイル」はIntelが、「コンピュートタイル」は、Intelと外部ファウンダリが、「Xe LINK I/O」は外部ファウンダリがそれぞれ製造を行います。「ベースタイル」はIntel 10nm SuperFinで、「ランボーキャッシュタイル」はその改良版で製造される見込みですが、外部ファウンダリに委託されるあと2つのタイルについては、HPG同様、ファウンダリもプロセスも明らかにされていません。

HP

データセンタ向けのXe-HPは、HPCと同じくタイル構成を取るものの、タイルの構成が異なっており、1タイルで動作することが可能です。1タイル・2タイル・4タイルという3つのバリエーションが提供されるとのこと。製造はもっぱらIntelの10nm SuperFinが用いられて、パッケージング技術には、Kaby Lake-GのEMIBが利用されます。

Intelの検証によれば、1タイルで4K60FPSを同時に10ストリームトランスコードすることができるとのことです。

LP

そして、Tiger Lakeに搭載されるiGPU「Xe-LP」ですが、Xeのなかでは最も最小のGPUとなる予定です。

AIが意識された設計になっており、DeepLerning Boostとdp4aの記述がIntelのスライドから見つかりました。INT8での処理も可能で、FP32に置き換えて処理を行うことで、推論性能を4倍早く行うことができるとのこと。

性能としては、1クロックあたり1,536FLOPSの性能となっています。EUのコア数は最大で96コア。スケジューラも強化され、EU2コアをペアにして高効率で制御することが可能になりました。キャッシュは最大で16MB L3キャッシュになっています。エンコード・デコードのスループットはGen11の倍になっており、最大8K60FPSの再生や、12bitの色深度を扱うことができるようになました。HDRやDolbyVisionにも対応します。

ディスプレイ出力も強化され、最大4台のディスプレイに出力することが可能になりました。インターフェイスでは、DisplayPort 1.4とHDMI 2.0をネイティブでサポートしており、eDPでに1つまで、最大8K UHDとUltraWideに出力することが可能とのこと。出力できる最大のリフレッシュレートは360Hz担っており、AdaptiveSyncに対応します。

Intelのプレゼンでは、カーゲーム「GRID」をデモとしてプレイしていたようで、TDP 25WのGen11では品質設定「Low」でないとプレイできなかったのが、TDP 15WのXe-LPで品質設定「High」でプレイできるようになっているようでした。他にもBattlefieldでもデモプレイしていたようで、FPSが向上していたようです。

DG1 SG1

CESで明かされた「DG1」と、DG1を4つで構成されているサーバー向け「SG1」についても製品として計画されていることが発表されました。

コンシューマが実際にふれることができるのはDG1でしょうが、IntelはDG1のターゲットをモバイルとしており、Tiger LakeラップトップのdGPUの候補の1つとして考えているとのこと。このことから、CESで紹介されていたPCIeのグラフィックボードでの提供はなく、もっぱらOEM向けであることがわかります。この場合、競合となるのはGeForce MX350とかGTX 1660とかRadeon 5500Mなのでしょうか・・・・。

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