錦です。
Wccftechは、AMDの2021年第1四半期のファクトリービルドプラン(生産ラインの割り当て)を取り上げています。
2021年第1四半期のファクトリービルドプランは以下のとおりです。
- 非常に少数:5950X・5900X・3800X・3300X・3100
- 少数:3900X・3700X・3200G・3400G・3600X
- 多数(まともな数):5800X・5600X・3600
AMDはTSMC 7nmでZen 2とZen 3のプロセッサを生産していますが、現在、ハイエンド製品を中心に大規模な供給不足が発生しています。特に、Ryzen 9 5950Xや5900XはAMDの希望小売価格からかなり高値で取引されています。Wccftechによると、この供給不足は3月まではこのまま続くことになるとのことです。同様、現在最新のローエンド向けCPUである、Ryzen 3 3300Xや3100も供給不足が続きますが、こちらはそのまま、Zen 3世代の5300Xなどのような製品に移り変わっていくものと見られます。
そして、Zen 2 CPUも引き続きある程度の生産ラインが割り当てられており、安価帯のミドルレンジ向けに出荷が続くものと見られます。3200Gや3400Gのような現時点での最新のデスクトップ向けAPUが生産されていますが、それほど大量ではないようです。
今四半期では、Zen 3のうち、いくつかのCPUの供給が強化されます。Ryzen 7 5800XとRyzen 5 5600Xは、今四半期のうちに多数生産するように割り当てられています。おそらく、Zen 3の中でも需要が大きいCPUに生産ラインを割り当てたものと見られます。同様に未だに根強い需要があるRyzen 5 3600も大量に生産される計画になっています。生産が安定するこれらのCPUでは、価格も安定し始めると見られ、次第に価格も希望小売価格ぐらいまで落ちていくものと見られます。
まとめます。
今後、少なくとも春までは、ハイエンド向けのZen 3 CPUとエントリクラスのZen 2 CPUが供給不足になり品不足になることから価格が上昇する可能性が高いですが、Zen 3やZen 2で人気の根強いRyzen 5 3600やRyzen 7 5800X、Ryzen 5 5600Xは次第に品不足も解消し、価格も安定して入手しやすくなっていくようです。