錦です。
TechPowerUpによるとWall Street Journalが、Intelが世界第3位の半導体製造企業であるGlobalFoundariesを300億ドルで買収するための交渉を行っていると報じられていることがわかりました。
AMD系のファウンダリ
GlobalFoundariesは、TSMCとSamsungにつぐ世界第3位のシェアをも半導体製造メーカー(ファウンダリ)であり、世界の半導体シェアのうち約7%を有しています。初代Ryzenを製造したことでも有名です。
同社は、もともとAMDの半導体製造部門が独立した企業となっており、AMD系のファウンダリになっており、AMDとアブダビ首長国の投資機関ムバダラ投資会社が出資する合弁企業となっています。で、現在、株式はムバダラ投資会社が保有しており、今年後半にもIPO(新規株式公開)を計画していることが報じられていました。
IDM 2.0
Intelの新CEO、Pat Gelsinger氏はIntelの製造技術を他社にも公開しIntelをファウンダリ化するIDM 2.0の構想を今春に発表しました。この計画では、米・アリゾナ州に2つの新しい工場を建設する事になっており、TSMCやSamsungのように(若干中国が怖い)アジア圏ではなく、(中国とかそういうのでは比較的安定している)米国や欧州で製造することを掲げています。GlobalFoundariesの工場は、米国・ドイツ・シンガポールにあり、一つの地域に固まっていませんし地理的リスクも少なそうです。
7nm
GlobalFoudariesはTSMCやSamsungに比べると製造プロセスがだいぶ劣っています。というよりかは、先端のプロセスの開発を停止しています。Intelのこの買収計画が一体何を示しているのか、注目です(というか、GolobalFoundariesも7nmが動いたら多少は半導体不足も解消されるんじゃないかという素人考えを個人的に思っています)。