錦です。
VideoCardzによると、Intelの最新CPUラインナップ「Alder Lake」のモバイル向けラインナップには、現在最上位の「Core i9-12900HK」っよりも更に上位となる「Core i9-12980HX」からなるシリーズ「Alder Lake-HX」があるかもしれないことがわかりました。
12980HX😀
— HXL (@9550pro) February 25, 2022
— 遠坂小町 (@KOMACHI_ENSAKA) February 25, 2022
Alder Lakeの55W帯
Alder Lakeのモバイル向けラインナップは、既に発表されている45W帯「Alder Lake-H」、28W帯「Alder Lake-P」、9〜15W「Alder Lake-U」から成り立っていますが、昨年のリーク時点ではS-BGAという55W帯のCPUがラインアップされていると言われていました。それが今回紹介する「Alder Lake-HX」になるのではないかという話です。
モバイル向けの最上位は基本的に45W帯ですが、前世代「TigerLake-H」(第11世代)の最上位「Core i9-11980HK」で設定されていた65WのcTDP Upがi9-12900HKでは設定されておらず、電力を書けてクロックを向上させるということが現状できません(ただし、アンロックモデルなのでオーバークロックをすること自体は可能)。
おそらくそのcTDP 65Wが可能なSKUの後継となるのが「Alder Lake-HX」となるみたいです。最上位のSKUは「Core i9-12980HX」になると言われています(HXとかどこぞのRyzenかな)。昨年のリークでは基本が45W〜55WのTDP設定になるとされています。個人的な予想としては、45WがPBPで55WはcTDP Upになるのではないかと思います。あるいは、55WがPBPで、45WがMAPになるのかも。
— 遠坂小町 (@KOMACHI_ENSAKA) February 25, 2022
遠坂小町氏が示したソースでは、少なくともi9-12980HXのコア数が8+8となっており、デスクトップ向けCore i9と同様に8P8E計16コア24スレッドのCPUになる可能性があります。一応、昨年のリーク段階ではその下位モデルであるCore i7ブランドで同じく8P8EのSKUが登場し、更にその下位Core i5で4P8Eというモデルが55W帯で登場するという事になっています。
グラフィックは、Tiger Lake-HのようにdGPUを前提としているようで、32EUの省性能にとどまっています。
55W帯の主な用途としては、モバイル向けワークステーションのようなものになるようです。ラインナップの名前がS-BGAと書いてありますが、多分これはデスクトップ向けC0ステッピングを無理やりBGAソケットに打ち込んだ感じになるのかもしれません。Intelは過去に似たようなことをしていて、Mac mini 2018で採用された「Coffe Lake-B」は「Coffee Lake-S」の無印版のダイをそのままモバイルソケットにしたモデルでした。となれば、Core i9-12980HXのベースはCore i9-12900になるのかな。
少なくともこのモデルはモバイル向けというよりかはデスクトップ向けをモバイル版にしたみたいな感じなんでしょうね。
あと気になるもの
久々に、Alder Lakeのモバイル向けSKUのラインナップのスライドを見て思ったことがあります。「Alder Lake-M」の存在です。リーク時点でモバイル向けAlder Lakeには2つのパッケージがあるとされていました。実際にそれはIntelから発表されたとおりでした。
この内、上位であるPのパッケージについてはAlder Lake-U15/P/H45ですべてラインナップされています。対して、Mのパッケージにはまだ5W帯のCPUがラインナップされていません。これはおそらくかつて存在していたCore Mの後継になるようなCPUラインナップで、1P4Eでスライドには掲載されています。
おそらく、今になって第7世代以来数年ぶりにCore Mなんてブランドが復活するとは考えませんが、末尾Yのモデルが未だに登場していないのは、このラインナップに向けた単なるプレースホルダーなんじゃないかとも思ってしまいますね。
Core i5-1230Yみたいなモデルが今後登場してもおかしくはなさそうな感じです。あくまで個人の予想ですが。