錦です。
Intelは、同社初のクラウド・データセンター向けのGPU「Arctic Sound M」の存在を発表しました。
Arctic Sound M
Intelは昨年よりディスクリートGPUの展開を開始しており、今年に入ってモバイル向けのハイエンドdGPUを発表しすでに搭載製品も登場しています。今年夏には、デスクトップ向けのゲーミングGPUが登場する予定で、NVIDIA・AMDに次ぐグラフィック市場におけるゲームチェンジャーとして期待を寄せられています。
そんなIntelのdGPU第1世代となるのは、旧来DG2として発表されていた開発コード「Alchemist」、製品は「Intel Arc Aシリーズ」です。Arctic Sound Mはそのクラウドとデータセンター向けGPUとなります。
採用するコアはArc Aシリーズと同じで、「ACM-G11」を採用する高密度向けの75Wの製品と、「ACM-G10」GPUを採用する高性能向けの150W製品です。
ACM-G11 | ACM-G10 | |
---|---|---|
Render Slice | 2 | 8 |
Xeコア | 8 | 32 |
XMX(EU) | 128 | 512 |
レイトレユニット | 8 | 32 |
L1キャッシュ(コアあたり) | 192KB | 192KB |
L2キャッシュ | 4MB | 16MB |
PCIe 4.0レーン | x16 | x8 |
Xe メディアエンジン | 2 | 2 |
Xe ディスプレイパイプ | 4 | 4 |
トランジスタ数 | 72億 | 217億 |
ダイサイズ | 157mm2 | 406mm2 |
メモリバス GDDR6 |
192bit | 256bit |
性能・機能面としては、AV1のハードウェアエンコードとデコード、そして150W版では30以上のフルHDの動画ストリーミング、40ストリーム以上のクラウドゲーング、最大62個の仮想マシンをサポートしています。
製品の立ち位置
今回の製品は、データセンターやクラウド向けではあるものの、あくまでArcの派生モデルということもあって、Xe-HPGの派生扱いです。HPCやデータセンター向けと昨年から明らかにされているXe-HPCの一部にはならないとされています。
Xe-HPCはより大規模なGPUで登場する見込みです。