錦です。
AMDはZen 2とRDNA2を採用したエントリ向けのAPU「Ryzen 7020」シリーズ(開発コード:Mendocino)を正式に発表しました。
Mendocino
Mendocinoは、Ryzen 7000シリーズのブランドを冠した初めての製品かつ、私の記憶が正しければ結構久々なAthlon製品な気がします。
コア数 | スレッド数 | ベースクロック | ブーストクロック | L2キャッシュ | L3キャッシュ | TDP | |
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Ryzen 5 7520U | 4 | 8 | 2.8GHz | 4.3GHz | 2 | 4MB | 8~15W |
Ryzen 3 7320U | 4 | 8 | 2.4GHz | 4.1GHz | 2 | 4MB | 8~15W |
Athlon 7220U | 2 | 4 | 2.4GHz | 3.7GHz | 1 | 4MB | 8~15W |
登場した製品は3種類です。今回の製品群は先日発表された新しい命名法則に則っており、Zen 2を採用することになるので十の位が2となっています。最上位は登場年を示しており、7は2023年を指しているとされていましたが、Mendocinoは2022Q4に登場する予定です。
先述の通り、Zen 2 CPUとRDNA 2 GPUを搭載しているAPUとなっています。
GPUは同じくRDNA 2を採用しているRembrandt同様にRadeonブランドを冠しており、MendocinoではRadeon 610Mとされています。Rembrandtでは680MだったのでGPUもエントリレベルであることがわかります。GPUのCU数も2基と小規模となっており、Rembrandtのように「ゲームができる」ほどの性能は持ち合わせていませんね。
Mendocinoは低価格帯かつ8Wという超省電力設計にも対応できることから、AMDはは12時間のバッテリー駆動を約束しています。ダイサイズも普通のAPUよりも小さいものが採用されているようです。
またWindows 11に関する機能に対応しており、スタンバイ状態が改良されている他、ウェイクオンボイス、Cortana、Microsoft Ink、Microsoftのモダンデバイスの電源管理に対応しています。Plutonは搭載していませんね。あくまで個人向けみたいですね。
製造プロセスは6nmになるほか、LPDDR5に対応します。Zen 2とはまた違った使用になっており、ちょっとした「Zen 2+」みたいなことになっています。
性能については、アプリケーションの起動速度でCore i3-115G4より、メモリ構成がやや劣っていたとしても31%高速であるほか、PCMark 10で31%、Cinebench R23で58%、7-zipで80%高速であるとしています。
Ryzen 7000
Ryzen 7000シリーズでは、Zen 4を採用した「Phoenix」(メインストリーム〜ハイエンド)や「Dragon Range」(ゲーミング・クリエイティブ)ラインナップでは、RDNA 3 iGPUが採用されることが明らかにされました。