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Samsung、「GDDR6W」メモリチップを発表 〜 GDDR6と同じ面積で2倍の容量、2倍の性能を実現

出典:Samsung

錦です。

SamsungはFan-Out Wafer-Level Packaging(FOWLP)技術によって容量と性能を2倍に高めた「GDDR6W」をのメモリチップを発表しました。

GDDR6W

Fan-Out Wafer-Level Packaging(FOWLP)は、Samsungが開発した新しいパッケージング技術です。

FOWLPの仕組み(出典:Samsung

一つのチップの中にDRAMを縦方向に重ねる事ができるようになっており、従来の2つから2倍の最大4つ搭載できるため、容量は2倍になります。なお、このDRAMを増やすためにFOWLPではPCBではなく、RDL(Re-distribution Layer)とCooper Postによって接続されます。発熱問題に対処するため、RDLを利用して厚みを小さくしているそうで、従来のGDDR6と比較して36%薄い0.7mmの厚みになっており、熱の放出を効率化しています。

その他、FOWLPによってこれはおそらく搭載DRAMが増えたことに由来すると見られますが、拡張されたI/O(メモリインターフェイス)のおかげで帯域も2倍になるそう。

チップあたりの容量は16Gb(2GB)から32Gb(4GB)まで増加し、また、フットプリントもGDDR6と同じなので簡単に移行することができるとしています。

Samsungの説明ではHBMと同等の速度を実現できるとしており、512bitを実現することで、22Gbpsのメモリチップで1.4TB/sもの帯域を発揮できるとしています。

展開

Samsungは主なターゲットとして、仮想現実やメタバースなどのデジタルツインやゲームを挙げており、現実世界のオブジェクトと環境の複雑さを取り入れて仮想空間で再現することには大容量のメモリと高い計算能力が必要だとしています。

今回のリリースの中でもメタバース・仮想空間という言葉が頻出しているので、メモリの性能と容量でSamsungはこの分野を支えていく戦略なのでしょう。

GDDRなので主に搭載されるのはGPUですが、現在のところどのGPUが採用されるかなどの情報は明らかになっておらず、SamsungNVIDIAにもAMDにもメモリを供給しているので、今後(おそらく次世代)のメモリには期待できるでしょう。

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