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Samsung、32Gbpsで駆動するGDDR7メモリを発表 〜 業界初

Samsungは、GDDR7メモリを正式に発表しました。

GDDR7

出典:Samsung Semiconductor

GDDR6が割りとGDDR6Xだったり、GDDR6Wだったりと派生したため、若干GDDR規格が分かりにくくなりましたが、GDDR7がついに開発を完了しました。

SamsungはGDDR6にて24Gbpsのチップを開発・供給していましたが、GDDR7でも引き続き16Gbitチップが提供されます。集積回路お設計とパッケージング技術における革新によって、高速動作するにも関わらずさらなる安定性を提供するとのことです。

GDDR7はピンあたり最大32Gbpsで動作し、帯域幅はGDDR6の最大1.1TB.sから1.5TB/sに高速化されます。コレはHBM2をも上回る速度であり、これがコンシューマ向けのGDDRで実現するのは歴史的なことでしょう。

これを実現するためにGDDR7では、NRZ(Non-Return-to-Zero)信号からPAM3(Pulse-Amplitude Modulation)信号に変更したとのことです。PAM3はUSBにも用いられている信号方式で、シンボルあたり1.58bitのデータを転送できます。GDDR6XはMironとNVIDIAの独自規格ですが、これはPAM4を採用しており、若干異なります。PAM4のほうが数値上性能がいいのですが、この手の回路や信号ってトレードオフが割と多くてノイズ耐性が悪くなるみたいな話を聞いたことがあります。

GDDR6と比較して高速になっていますが、電力効率は20%向上しているとしています。またモバイルでの利用用途を想定し、低動作電圧のオプションが用意されています。

発熱については、パッケージング材料に熱伝導率の高いエボキシ樹脂成形材料(EMC)を採用したことなどからGDDR6と比較して熱抵抗が70%も低減されたそうです。

製品

実際にGDDR7搭載製品が登場するのはやや先になる見込みです。Smasungは年内に主要パートナーに提供され検証されます。おそらく、Radeon RX 8000シリーズ(仮称)やGeForce RTX 50シリーズ(仮称)、PlayStation 6(仮称)などで採用されることになるでしょう。

なので製品が出てくるとすれば2024年半ば〜後半以降になりますかね。

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