ワイヤレスパワーコンソーシアム(WPC)は、すでに計画を発表していたワイヤレス充電規格「Qi2」について、規格を正式にリリースしました。
目玉はMagSafe
Qi2には、スマートフォンなどの背面にマグネットによって位置合わせする「Magnetic Power Profile」(MPP)と、既存のQiプロファイルを強化する「Extended Power Profile」(EPP)の2つのプロファイルが含まれています。
MPPはWPCのメンバーAppleの技術に基づいています。AppleはiPhone 12以降のiPhoneにMagSafeという同様の充電を採用しており、この仕様をWPCに提出しました。このため、おそらくMagSafeはQi 2 MPPと互換性があるということになると見られます。
そもそもMagSafeは、位置固定ができなかったQi充電の問題に対するソリューションとして利用されており、Qi2 MPPもその利点を引き継ぎます。
EPPはMPPとは違いマグネットの仕様は策定されていません。
Qi2 MPPは新たに設けられたQi2ロゴが付与されますが、Qi2 EPPは引き続き従来のQiロゴが用いられます。おそらくコンシューマー側からはQi2とはMPPのことを指すように見えることになり、EPPは高速なQiであるというふうに見えることになるでしょう。
なお現時点で、WPCのメンバーにはQi2の公式仕様が提供されているものの、一般のユーザーには提供されておらず、EPPやMPPの出力などの情報は不明であり、これ以上の情報はありません。
製品
WPCのリリース内で、iPhone 15と多数の充電器の登場によってホリデーシーズンに向けて最初のQi2認証製品が発売される予定となっています。すでにBelkin、Mophie、Anker、AirchargeがQi2製品を発表している他、日本でもエレコムが発表を予定しているようです。
おそらく、年明けのCESで更に製品が登場する見込みとなっています。