錦です。
先日、64コア128スレッドのRyzen Threadripper 3990Xが発売されましたが、WccfTechによるとWindows 10 HomeとProではこれが処理できない事がわかりました。
処理できないのが「仕様」なのか「バグ」なのかはわかりませんが、どうやら64コア128スレッドというバケモン級のスレッド数が災いしているようです。
そもそも、Homeでは仕様として、64スレッドを超えるものは処理できないのでRyzen Threadripper 3990Xはサポートされないのですが、Proは大丈夫なはずです。使えないというわけではなく、不具合が多発するので実質「使い物にならない」状態になる模様。
EPYCは?
そもそも、AMDの64コア128スレッドというCPUは、EPYCが先行販売されています。しかし、EPYCは通常のWindows 10 Proではサポートされず、Windows 10 Pro for WorkstationsまたはEnterpriseが必要*1です。AMD EPYCとIntel Xeonが同じように扱われており「業務用のCPU」扱いです。Windows 10 Pro for workstationとWindows 10 Enterpriseは、業務用のOSなので、そもそも多スレッドの処理が得意なように設計されています。
というか、普通のWindows 10がサポートするCPUというのが、IntelではCore i・Core X・Pentium・Celeron、AMDではRyzen・Ryzen TR・Athlon・FXなのですが、このなかRyzen TRは明らかにスレッド数の数が違いすぎるために「一般向け」という括りを主とするOSでは、表向きが「一般向け」で中身が「業務用」というCPUは処理できなかったというのが一因です。
Windows 10 Proはたしかに業務用ではありますが、まだ個人向けという側面があり、多スレッド向けには最適化されてないのかもしれません(いろいろな人達が言っているハイエンドになればなるほど安定性がないのはこれが原因?)。一般向けというその「一般」が64コア128スレッドなんて使うわけないよなって考えだったのでしょうか・・・。
この問題は、Linuxには影響せず、Windows 10のみで発生する問題のようです。MicrosoftがWindows 10 Proのこの問題を修正するかは不明で、修正したとしていつになるかは不明です・・・。
問題が修正されるまでは、Windows 10 Pro for Workstationsを使うか、Linuxを使うかで対策することを勧めします。Windows 10 Pro for Workstationsは43,052円(税込 10%)です。
【変更履歴】
- 2020/2/16 AM1:08 一部訂正