AMDは「Ryzen Threadripper 7000X」シリーズと「Ryzen Threadripper Pro 7000WX」シリーズを正式に発表しました。
Ryzen Threadripper 7000
今回発表された「Ryzen Threadripper 7000」シリーズは、Zen 4アーキテクチャに基づくワークステーション向けCPUで、EPYCのGenoaがベースになっているものと見られます。
Ryzen Threadripper 5000シリーズでは存在していないPROなしモデルが復活し「Ryzen Threadripper PRO 7000WX」シリーズと「Ryzen Threadripper 7000X」シリーズの2シリーズ、計7製品が展開されています。両者は、CPUの展開やPCIeレーン数、プラットフォームなどに違いがあります。
TR PRO | TR | |
---|---|---|
96C | CPU | 64C |
sTR5 | ソケット | sTR5 |
DDR5-5200 | メモリ | DDR5-5200 |
必須 | R-DIMM | 必須 |
8 | メモリチャネル | 4 |
2TB | 最大メモリ | 1TB |
144 | PCIeレーン | 88 |
128 | PCIe Gen5 | 48 |
◯ | PRO機能 | |
OEM番以外 | OC | ◯ |
対応 | TRX50 | 対応 |
対応 | WRX90 |
Threadripper Pro 7000WXでは最大96コアCPUの他、8ch 2TBまでのDDR5-5200メモリサポート、最大128レーンのPCIe 5.0のサポートを含む最大144レーンPCIeサポートなど強化されています。一方で、PROなしThreadripper 7000Xシリーズでは、これまで必須ではなかったR-DIMMへの対応が必須となっている点は注目です。
ソケットはともにsTR5という新しい物にかわって共通していますが、TRX50チップセットは両方が対応するものの、WRX90チップセットはPROモデルのみのサポートとなります。なお、PROシリーズをTRX50チップセットのボードで使用すると、メモリチャネルが最大4チャネルに制限されたり、AMD PRO機能も利用できなくなってしまいますのでそれは注意。
内部の構造としては、引き続きチップレット構造を採用し、最大8コアのZen 4 CPUを搭載した
ラインナップ
ラインナップを見てみましょう。まずはThreadripper Pro 7000WXシリーズから
TR PRO | コア/スレッド | ベースクロック | ブーストクロック | L3キャッシュ | TDP |
---|---|---|---|---|---|
7995WX | 96C/192T | 2.5 GHz | 5.1 GHz | 384MB | 350W |
7985WX | 64C/128T | 3.2 GHz | 5.1 GHz | 256MB | 350W |
7975WX | 32C/64T | 4.0 GHz | 5.3 GHz | 128MB | 350W |
7965WX | 24C/48T | 4.2 GHz | 5.3 GHz | 128MB | 350W |
続いてRyzen Threadripper 7000Xシリーズ。こちらは価格も明らかになっています。
TR | コア/スレッド | ベースクロック | ブーストクロック | L3キャッシュ | TDP | 価格 |
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7980X | 64C/128T | 3.2 GHz | 5.1 GHz | 256MB | 350W | 4,999ドル |
7670X | 32C/64T | 4.0 GHz | 5.3 GHz | 128MB | 350W | 2,499ドル |
7960X | 24C/48T | 4.2 GHz | 5.3 GHz | 128MB | 350W | 1,499ドル |
11月21日発売
11月21日にリテール向けに発売され、Ryzen Threadripper PRO 7000WXはDellやHP、Lenovo、Supermicroなどから搭載ワークステーションが登場する予定です。