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Radeon Pro VIIというグラフィックスカードがリーク 7nm Vegaの2つ目の製品で Quadro RTX 5000よりも高速

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錦です。

VideoCardzによると、AMDRadeon VIIの上位版となるRadeon Pro VIIを計画している事がわかりました。

Radeon Pro VIIは、Vegaアーキテクチャで開発されるプロフェッショナル向けのGPUで、Radeon VIIに次いで2つ目の7nm Vegaとなっています。

CU数などの詳しいスペックは不明ですが、FP32(単精度)の性能では13.1TFLOPS、FP64(倍精度)では6.5TFLOPSの性能を発揮するとのこと。プロ向けということもあり、メモリは帯域が1TB/sと広いHBM2メモリを16GB搭載しています。Radeon VIIからの進化点としては、PCIe接続がGen3からGen4にアップグレードされています。

TDPは250Wとなっています。

Radeon Pro VIIではマルチGPUブリッチ「Infinity Fabric Link」を採用しており、最大168GB/sの帯域幅を有しています。NVIDIAのマルチGPUブリッチ「NVLINK」のQuadro RTX 5000での帯域幅は50GB/sであり、Infinity Fabrik Linkが非常に速いことがわかります。


性能(単精度)では、NVIDIAワークステーション向けQuadro RTX 5000の11.2 TFLOPSを若干上回っていますが、Quadro RTX 6000の16.3TFLOPSには及ばないようです。Radeon VIIでもこの11.2 TFLOPSを上回っていますが、そもそもRadeon VIIの消費電力は295W(Radeon Pro VIIは250W、Quadro RTX 5000は260W)であるため、消費電力の差と見られます。Radeon Pro VIIの補助電源は8PIN+6PINになっています。

AMDの場合Pro向けが決して性能がいいわけではなく、メモリや機能面、ポート、倍精度などの性能が上回っているというもののようです(Radeon Pro W5700もRX 5700のほうが性能がいいが、ポートなどはPro W5700のほうが充実している)。

そして、メモリについても、帯域幅が非常に高く、Quadro RTX 5000のGDDR6メモリは448GB/sなのに対して、Radeon Pro VIIのHBM2メモリは1TB/sになっています。NVIDIAGPUの場合、HBM2メモリを搭載するのは本当に上位のモデルだけなので、この点でもRadeon Pro VIIのほうが上である事がわかります。


ポートは、mini Display Portが6ポート搭載されていて、全て8Kに対応しています。サラッと流してしまいましたが、Radeon Pro VIIはPCIe 4.0接続になっているので、Quadro RTX 5000よりも高速な通信を実現することができます。


Radeon VIIはGeForce RTX 2080に対抗するグラフィックスであり、ゲームに対しての意識がありましたが、Radeon Pro VIIはQuadro RTX 5000と比較されることからわかるように、ワークステーション向けのグラフィックスです。そもそもVegaアーキテクチャ自体は、RDNAなどとは違い、ワークステーションやデータセンター志向のアーキテクチャであったため、Radeon Pro VIIはある意味、最適なGPUということになります。Vegaアーキテクチャはゲーミング向けのRDNAを対称の、データセンター・ワークステーション向けのCDNAのベースになっているアーキテクチャの一つで、Radeon Pro VIIは、CDNAの方向性を決めるある種重要な製品になるものと見られます。


Radeonは結局の所、GCNの後継とは言いながらも、RDNAはNavi系統で、CDNAはVega系統で進むのでしょうか。