錦です。
今年7月にSteam Deckが発表されましたが、今回はそれに搭載されるSoCの話。Valveは、YouTubeでSteam Deckの詳細な情報を公開しました。
Steam Deck
Steam Deckは、Steamの開発元であるValveが開発した、高性能ハンドヘルドゲームコンソールに位置づけられるもので、SteamOSをベースにSteamで配信されているゲームを遊ぶことができるゲームコンソールです。
Switchと同様に、ディスプレイの両サイドをコントローラがついており、ドックに接続することで、ディスプレイやマウス、キーボードや優先LANに接続することができます。
Steam Deckはその他、OSを自らで用意することによりWindows OSをインストールし実行することもできるそうです(SteamOSはLinuxをベースにした独自OS)。
Aerith
Steam Deckには発表当初よりZen 2 CPUとRDNA 2 GPUが搭載されたAMD製のプロセッサが搭載されることが明かされていました。ただし、その詳細はふせられており、今回それが公式に明らかになった格好です。
Zen 2とRDNA 2の構成を取るAPUは、PlayStaiton 5やXbox Series S/Xで搭載されていますが、Steam Deckではモバイルデバイスであるということもありここまで大規模なものは搭載することはできません。
Valveによると、Steam Deckに搭載されているのは「Aerith」というラインナップのSoC(System on Chip)になっているとのこと。これはすなわち、APUだけではないということを意味しています。
「Aerith」の仕様は、4コア8スレッドのZen 2 CPUに、8基のCompute Unitを搭載し、単精度性能が最大1.6 TFLOPSまで出るRDNA 2 GPUが搭載。
SoCということもあり、メモリが統合されています。RAMに16GBのUnified Memory(UMA)が搭載されています。うち1GBはVRAMとして活用されるそうです。メモリ規格はLPDDR5となっており、面白いのがAMDがLPDDR5をサポートする最初のデバイスがSteam Deckであったということですね。メモリの帯域幅は88GB/s になるとのこと。
殆どのゲームは8GBや12GBのメモリで動作しますが、16GBにしたのは将来登場するゲームを意識したものかと見られます。
ストレージは、64GBモデルがeMMC、残る256GB・512GBは、NVMe接続の高速SSDになります。Valveは、eMMCモデルではSSDモデルに比べてゲームの読み込み時間が12.5%長くなるほか、システム自体の読み込みも25%遅くなるとしています。
ディスプレイ
ほぼ全てのゲームコンソールは基本的に4Kには対応しつつも最大で1台のディスプレイにしか出力することができません。しかし、Steam Deckでは、USB 3.2 Gen 2あるいはDisplay Port 1.4 DSCを用いれば最大2台の4Kディスプレイに出力されるとの事で、前述の通りWindowsもインストールできますから、普通にパソコンとして使うこともできます。
出荷は来年2月頃
すでに予約自体は始まっていますが、Steam Deckは2ヶ月ほど遅延しているとのことで、最初の出荷は2022年2月頃になるとのことです。
関連リンク
via VideoCardz