錦です。
今月頭に発売された「GeForce RTX 4090」ですが、今回はその価格と生産についての情報です。MyDrivers.comによりますと、NVIDIAはコンシューマ向けの「GeForce RTX 4090」よりも、HPC向けの「NVIDIA H100」の生産を優先している可能性があることがわかりました。
H100
NVIDIA H100はハイパフォーマンスコンピューティング向けのGPUです。AIや研究で活用されるタイプのGPUです。一方で、GeForce RTX 4090は、コンシューマ向け最上位のGPUです。両者の内、NVIDIAにとって収益性が良いのは実は、H100の方だったりします。そのため、NVIDIAはGeForce RTX 4090よりもH100の生産を優先した可能性があるそう。
日本ではそもそも円安ドル高という関係もあり、RTX 4090の価格推移というのはわかりにくくなっているのですが、アジア市場では2000ドルで当初販売されていたものが、3000ドルあるいは2万元での販売になっているそう。また、在庫も枯渇しているそうです。
NVIDIAがH100の製造を優先する理由は、単純に収益性がいいということだけではありません。アメリカ政府は、NVIDIAの高性能GPU(H100やA100)の中国への販売を禁止することを明らかにしています。これはすなわち、NVIDIAは現在、禁止前の駆け込み需要の対策を行っていると考えることもできます。
一概にRTX 4090の価格が上昇している理由をこれと断定付けるには早すぎる気もしますが、もしRTX 4090を用いてPCを構成する予定である方は、こういった情勢にも注視する必要があるかもしれません。