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Qualcomm、Wi-Fi 7やHWレイトレをサポートした「Snapdragon 8 Gen 2」を正式に発表 〜 CPUにはCortex-X3を採用

錦です。

Qualcommは、Snapdragon 8 Gen 2を正式に発表しました。

Snapdragon 8 Gen 2

CPU

Kryo CPUはこれまでとコア構成が変更となっており、プライマリコアは1基で変わらないものの、パフォーマンスコアが4基に増加、効率コアは3基に減少しています。つまり、効率コアが1基分、パフォーマンスコアに転換されたということが言えます。

採用されるCPUコアは、プライマリコアにCortex-X3が採用される以外明らかになっていません。個人的な予想ですが、性能コアにはCortex-A715、効率コアにはCortex-A510をそれぞれ採用しているのではないかと思います。

各コアのクロックですが、プライマリコアが3.2GHz、パフォーマンスコアが2.8GHz、効率コアが2.0GHzとなっています。

CPUでは35%の性能向上とともに効率が40%向上しているとしています。

GPU

GPUのAdrenoも強化されており、こちらはレイトレーシング用のハードウェアアクセラレータを搭載いるのが特徴。今回の採用によってSamsungのExynos、MediaTekのDimensity、QualcommのSnapdragonというAndroid向けSoCの3本柱がすべてハードウェアレイトレーシングに対応したことになります(残すはAppleおまえだけだ)。

更にVulkan 1.3 と OpenGL ES 3.2をサポートします。

性能は25%向上し、45%効率が向上するそうです。

ISP

ISPは18bitが3基という構成となっています。Sonyのイメージセンサに最適化されている他、Samsungおイメージセンサを組み合わせることで最大2億画素を実現できるなどという変更点があります。

36MPのセンサを同時に3基あるいは、200MPを1基処理できるとしています。Qualcommは108MPのセンサの利用を推奨しているようです。

動画撮影では8K 30FPSや4K 120FPSに対応している他、720pでは960FPSのスローモーション撮影もサポートされます。

DSP

CPUやGPUと強調して動作する機械学習用のアクセラレータ、「Hexagon」も強化されています。INT4フォーマットを新たにサポートしているとのことです。

また、ワットあたりの性能は60%向上しているとのことで効率も向上しています。

無線インターフェイス

接続性も大幅に向上しています。

まず、内蔵モデムには、今年の春にすでに発表されているSnapdragon X70が採用されています。X70は、下り速度の理論値はX65と同じ10Gbpsですが、X65から上り速度が向上し3.5Gbpsを発揮します。

その他、FDDあるいはTDDの回線を束ねて通信することができるキャリアアグリゲーションにも対応しており、NR-DC(New Radio Dual Connectivity)というSub-6とmmWave(ミリ波)を重ね合わせる方法のキャリアアグリゲーションにも対応しています。日本でCAを提供しているのはドコモのみです。

また、FastConnect 7800が搭載されていて、5GHzや6GHzで最大5.8GbpsのWi-Fi 7にも対応できる他、Bluetooth 5.3もサポートします。

物理インターフェイス

メモリは最大4200MHzのLPDDR5Xを初めてサポートしました。

その他、UFS 4.0、USB 3.1をサポートしています。

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