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M2 Proでメモリが4チップになった理由と、新型Mac miniと新型MacBook ProでSSDの性能劣化が起きた理由

錦です。

今回は、MacBook Proヒートシンクから見る様々な側面についての情報です。MacRumorsとiFixitによると、これらの原因の一つは市場の動向であるようです。

M2 Proのメモリ

M1 Proのメモリ

Apple M2 Pro

Apple M2 ProはApple M1 Proと比較すると、パッケージにおいてメモリの構成に変化があることをお伝えしました。具体的には、メモリチップが大きいチップ2枚から、小さなチップ4枚に変化したということです。M2 Maxでは大きなメモリチップを4枚でM1 Maxから変化はありませんでした。

メモリの性能自体は変わらずLPDDR5-6400であり、M2 Pro内部のメモリコントローラも256bitです。M2 Proに採用されているメモリチップはM2と同じSK Hynix製のチップだったようです。

しかし、なぜM2 Proだけがメモリが変わったのでしょうか。これには理由があります。主な理由としてはこれは設計と供給のためであるようです。iFixitが伝えるSemi AnalysisのDylan Petal氏は、Appleがデザインを選択した時にABF基盤が不足しており、2つの大きなモジュールよりも4つの小さなモジュールにすることで、基板内の配線の複雑さを軽減し、基板上の層を減らすことができ、供給も安定すると指摘しました。

ABF基板とは、ABFを使用した基板のことで、ABFは「Ajinomoto Build-Up Film」という味の素が開発・製造している層間絶縁フィルムのことです。味の素によるABF自体の供給は問題ないようですが、味の素ではない企業が製造するABF基板の供給が間に合っておらず、結果としてIntelを含めて世界的な半導体不足の一つの原因となりました。そのため、基板の設計の簡素化を図ることで層を減らし供給を安定させるというのがメモリの構成変更の大きな要因であるようです。

また、メモリが4つになったことにより、M2 Proのパッケージサイズが大きなったという予想をしましたが、これについてはメモリが縦に並んでいるため、面積の高さは大きくなりましたが、メモリチップ自体が小さくなっているため幅は小さくなっており、実質的にM1 Proと同等程度のパッケージサイズとなっているようです。また、多くのコンポーネントがM1 Pro、M2 Proと互換性があり、ロジックボードを除き流用されているものも多かったようです。

もちろん、メモリが分散しただけでメモリ自体の速度は変わりません。もしそこが変わるのであれば、問題はメモリ構成ではなく、M2 Proのメモリコントローラの性能じゃないでしょうか。

SSD問題

メモリは性能が変わりませんでしたが、SSDは性能劣化が発生しました。その理由は、先日投稿した記事で原因をお話しした通り、256GBのNAND構成が128GB✕2から、256GB✕1に変更されたためです。

ではなぜ、NANDメモリの構成を変更したのでしょうか。主な理由としては、128GBのNANDが徐々に供給不足になっているためだそうです。NANDは徐々に高密度の方向に進化しており、ワンチップで大容量化するようになっています。そのため、128GB NANDの入手が難しくなりコストが上昇しているそう。そのため、新型MacBook Pro、新型Mac mini、そして昨年発売のMacBook Airを含めてベースモデルのNANDの構成が分散ではなくワンチップに変わり、SSDの速度が低下したようです。

ちなみに、MacBook Proのベースモデルが512GBであるにも関わらず、SSDが劣化した理由ですが、M1世代のMacBook Pro 14" 16"ではNANDは4チップ構成(128GB✕4)だったのに対して、同様の理由で256GB✕2となっているためです。

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