錦です。
Appleは昨夜開催されたイベントにて、夢のスタジオを作ることができる「Mac Studio」と「Studio Display」を発表しました。
Mac Studio
Mac Studioは、スタジオに強化された新しいMacラインナップです。Mac miniの上にファンを載せたような筐体になっており、4千もの穴でできた、底面と背面の通気口により、排気を行うとしています。
SoC
最大の特徴となるのはその強力さ。小さな筐体としてはかなり強力なチップ「Apple M1 Max」あるいは「Apple M1 Ultra」を搭載することができます。
「M1 Ultra」はM1 Maxを2基、UltraFusionという2.5TB/sで通信できるインターコネクトを通じて連結しています。それによりM1 Maxの各コアやエンジンが倍増しており、最大20コアCPUと64コアGPUを実現しています。
M1 Ultraについては以下の記事をご覧ください。
Apple、M1 Maxを2.5TB/sで連結させた最強のプロセッサ「Apple M1 Ultra」を発表 〜 20コアCPUで128GBのメモリも搭載可能なモンスター - Nishiki-Hub
選択できるのは以下のSoCです。
- 10コアCPU、24コアGPU、16コアNeural Engine搭載「Apple M1 Max」
- 10コアCPU、32コアGPU、16コアNeural Engine搭載「Apple M1 Max」
- 20コアCPU、48コアGPU、32コアNeural Engine搭載「Apple M1 Ultra」
- 20コアCPU、64コアGPU、32コアNeural Engine搭載「Apple M1 Ultra」
RAM
そして、RAMもユニファイドメモリアーキテクチャとなっており、M1 Maxで32GBと64GB、M1 Ultraで64GBと128GBで選択できます。
M1 Ultraは、一応M1 Maxを2つパッケージしたデバイスということなので、メモリ規格は変わらず、512bit LPDDR5メモリになっているとみられます。なお、メモリ帯域はM1 Maxが400GB/s、M1 Ultraが800GB/sとなっています。
拡張性
そして、Mac Studioは拡張性がかなり高くなっており、背面と全面にそれぞれ端子を備えています。
背面には、以下のポートを備えています。
そして前面には、UHS-IIに対応したSDXCカードスロットが搭載されているほか、最大10Gb/sで通信するUSB-Cポートが2ポート、M1 UltraモデルではこれらがThunderbolt 4になります。
その他、ワイヤレスでは、Wi-Fi 6に対応するほか、Bluetooth 5.0に対応しています。
価格と登場時期
価格は、M1 Maxモデルが249,800円(32GB RAM/512GB SSD/24コアGPU)から、M1 Ultraモデルが477,800円(64GB RAM/512GB SSD/48コアGPU)からとなっています。
既に予約注文が始まっており、3月18日に発売されます。
Studio Display
Studio Displayは同時に発表されたスタジオ向けディスプレイです。一応Pro Display XDRよりも廉価グレードということになっています。
ディスプレイの性能
ディスプレイは、5K(5,120x2,880)で1470万ピクセルを超える画素を搭載した27インチRetinaディスプレイとなります。ミニLEDやOLEDではなく一般的な液晶で輝度は600ニト、10億色に対応。ただし、HDR等には対応していません。
対応する技術としてTrue Toneを使うことができます。
また、オプションで、ナノレベルの刷り込みにより反射をなくす「Nano-textureガラス」に変更することもできます。
Apple A13
Studio Displayには、Apple A13 Bionicチップが搭載されており、これによりHey Siriやセンターフレームに対応します。
センターフレームに対応するということはつまり、Studio Displayには12MP超広角カメラが内蔵されています。また、カメラ付近には3つのスタジオ品質のマイクアレイが搭載されています。
また、Studio Displayにはスタジオ品質のスピーカーも搭載。4つのフォースキャンセリングウーファーと、2つの構成のツイーター、そしてApple A13のマルチチャネルのサラウンドサウンドのサポートにより、Dolby Atmosと空間オーディオに対応します。
このように、Studio Displayは、Apple A13を持ちながら「ディスプレイ」「カメラ」「マイク」「スピーカー」をオールインワンで完結できるディスプレイなのです。
拡張性
Studio Displayには、Thunderboltポートが一つとUSB-Cポートが3つ搭載されています。
MacにはThunderboltで接続することで1本でディスプレイとディスプレイの各機能にアクセスできます。また、残りのUSB-Cポートもハブとして使うことができ、Thunderboltポートはディスプレイ側から96Wの電力をMacに給電できるため、MacBookシリーズの給電に対応、MacBook Pro 14"では急速充電に対応します。
スタンド
Studio Displayではスタンドを各種接続できるようになっていて、デフォルトでは傾きのみ調整できるスタンド、アップグレードすると「Pro Display XDR」の「Pro Stand」のように上下の高さも変更できるようになったスタンドに変更できます。その他、VESAアダプタモデルもあり、VESAアダプタモデルならばモニターアームで、ディスプレイを縦にすることも可能です。
価格と登場時期
価格は標準ガラスで、スタンドが通常のままあるいはVESAの場合199,800円、Nano-textureガラスオプションが43,000円、傾きと高さを調整できるスタンドオプションが44,000円です。
既に予約注文が始まっており、3月18日に発売されます。