錦です。
Intelは、昨日ワークステーション向けのプロセッサである「Xeon W-3400」シリーズ及び、「Xeon W-2400」シリーズを発表しました。
Sapphire Rapids-X
「Xeon W-3400」シリーズ及び、「Xeon W-2400」シリーズは、Sapphire Rapidsがベースとなっており、実質的にはAlder Lakeの上位シリーズとなります。
Alder Lakeと同じくGolden Coveを採用しており、Intel 7で製造されます。Alder Lakeとことなる点はそのプラットフォームや、メモリ仕様など、多岐にわたります。
まず、ワークステーションとして、研究者や専門家向けにも特化されており、DDR5 RDIMMメモリやPCIe 5.0、Wi-Fi 6Eのサポートが含まれています。更にメモリはECCに対応している他、RAS、Intel vPro Enterpriseにも対応しています。
メモリについては更にDDR5 XMP 3.0 RDIMMによるオーバークロックにも対応している上、メモリコントローラが更新され8チャネルのDDR5 RDIMMをサポートし、最大4TBまでメモリを搭載できるようになっています(2400シリーズは4ch/2TBまで)
更に、Alder Lakeでは無効化されているAVX-512をフルで活用することができます。また、Intel Deep Learning Boost(AMX/Bfloat16)にも対応しており、機械学習のトレーニングと推論の効率化を図る事ができるとしています。
上位モデルである「Xeon W-3400」シリーズでは、最大56コアがワンソケットで提供されます。
製品を見ていきましょう。
コア/ スレッド |
ベース クロック |
ブースト クロック |
TBMT 3.0 クロック |
L3 キャッシュ |
PBP | 価格 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
w9-3495X | 56C/112T | 1.9GHz | 4.6GHz | 4.8GHz | 105MB | 350W | $5,889 |
w9-3475X | 36C/72T | 2.2GHz | 4.6GHz | 4.8GHz | 82.5MB | 300W | $3,739 |
w7-3465X | 28C/56T | 2.5GHz | 4.6GHz | 4.8GHz | 75MB | 300W | $2,889 |
w7-3455 | 24C/48T | 2.5GHz | 4.6GHz | 4.8GHz | 67.5MB | 270W | $2,489 |
w7-3445 | 20C/40T | 2.6GHz | 4.6GHz | 4.8GHz | 52.5MB | 270W | $1,989 |
w5-3435X | 16C/32T | 3.1GHz | 4.5GHz | 4.7GHz | 45MB | 270W | $1,589 |
w5-3425 | 12C/24T | 3.2GHz | 4.4GHz | 4.6GHz | 30MB | 270W | $1,189 |
Xeon W-3400は、大規模なワークステーション向けです。前々世代である「Cascade Lake-X」はMac Proにも採用されました。
モデル名を見ていただければ分かる通り、今世代からXeon Wでもw9/w7/w5のように、Coreプロセッサのような命名法則が採用されるようになりました。
W-3400シリーズでは、最大56コア112スレッドとなっており、L3キャッシュも最大105MB搭載されています。最大112レーンのPCIe 5.0と、最大4TBのDDR5 RDIMMメモリをサポートしています。
コア/ スレッド |
ベース クロック |
ブースト クロック |
TBMT 3.0 クロック |
L3 キャッシュ |
PBP | 価格 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
w7-2495X | 24C/48T | 2.5GHz | 4.6GHz | 4.8GHz | 45MB | 225W | $2,189 |
w7-2475X | 20C/40T | 2.6GHz | 4.6GHz | 4.8GHz | 37.5MB | 225W | $1,789 |
w5-2465X | 16C/32T | 3.1GHz | 4.5GHz | 4.7GHz | 33.75MB | 200W | $1,389 |
w5-2455X | 12C/24T | 3.2GHz | 4.4GHz | 4.6GHz | 30.0MB | 200W | $1,039 |
w5-2445 | 10C/20T | 3.1GHz | 4.4GHz | 4.6GHz | 26.25MB | 175W | $839 |
w3-2435 | 8C/16T | 3.1GHz | 4.3GHz | 4.5GHz | 22.5MB | 165W | $669 |
w3-2425 | 6C/12T | 3.0GHz | 4.2GHz | 4.4GHz | 15MB | 130W | $529 |
w3-2423 | 6C/12T | 2.1GHz | 4.0GHz | 4.2GHz | 15MB | 120W | $359 |
Xeon W-2400シリーズは、メインストリーム向けのワークステーション向けプロセッサです。少し前のCore Xの同等です。
こちらも最大24コア48スレッドと、そこそこ大規模なプロセッサとなっています。
L3キャッシュは45MB、最大64レーンのPCIeをサポートします。メモリは4チャネルで最大2TBとなっています。
性能
性能も大幅に向上しており、Xeon W-3275と比較して、コンテンツ作成アプリでは130%、エンジニアリングアプリでは70%、科学計算では75%性能が向上しているとしています。
具体的にはBlenderなどでは91%、Maxon Sinema 4Dで131%、Mayaで89%、Monte Carloなどの金融サービスでは最大140%も性能が向上しています。