錦です。
Primate Labsは、CPUやGPUの性能を測る定番ベンチマークソフトの一つであるGeekbenchの最新版「Geekbench 6」を正式にリリースしました。個人利用は無料です。
新機能
前世代となるGeekbench 5がリリースされたのが2019年9月なので3年半ぶりの大型アップデートとなるGeekbench 6です。この間にもCPU・GPU共に大きな変革があり、Geekbench 6ではそれらを汲んだ新しいワークロードが追加されています。
新規及び更新されたテストは以下の5種です。
- ビデオ会議ストリームの背景をぼかす
- ソーシャル メディア サイト用に画像をフィルタリングおよび調整する
- 写真から不要なオブジェクトを自動的に削除
- 機械学習モデルを使用して、写真内のオブジェクトを検出してタグ付けする
- スクリプト言語を使用してテキストを分析、処理、変換する
ビデオ会議時の背景をぼかす機能の性能や機械学習を利用した写真の判定などが新たに追加されている他、最近「消しゴムマジック」として話題になっている、写真から特定のものを消す性能なども追加。情報処理のワークロードも更新されています。
そして、ワークロードのデータセットがいくつか更新され、大きなファイルを処理し、性能を測定するようになりました。
- 画像テストでの高解像度写真
- ナビゲーション テストでのより大きな地図
- PDF および HTML5 ブラウザー テストでのより大きく、より複雑なドキュメント
- 開発者テストのより多くの (そしてより大きな) ファイル
ワークロードの詳細は、こちらのPDFにまとめられています。
更にマルチスコアテストでは、各コアにどのようにタスクが割り当てられているかだけでなく、どのようにコアが連携しているかを測定するため、AppleやQualcomm、MediaTek、Samsungなどが採用するArmのbig.LITTLE、Intelが採用するIntel Hybrid Technologyのようなヘテロジニアスマルチコア(異種混合プロセッサ)の動作や協調を確認することにも対応しました。
スコアの基準
Geekbench 5のCPUワークロードでは、Core i3-1800を搭載したシステムを基準としていましたが、Geekbench 6ではそれがまだ明らかにされていません(スコアを見る感じGeekbench 5と同じそう?)。
また、Geekbench 6とGeekbench 5ではワークロードが変わっているなど、同じ基準の測定ではないので、比べてはならないでしょう。もし、今多くのデータが必要なのであればしばらくはGeekbench 5の情報を使うのがいいでしょう。と言っても3ヶ月くらいでGeekbench 6のデータも揃うでしょうし。
価格
個人利用は無料で、計測結果を非公開にできたり計測を自動化することができるPro版は99ドルです。なお、ローンチセールで2月28日までは79ドルで販売されています。
対応しているのはWindows 10/Windows 11、macOS 11以降、iOS 15以降、Android 10以降です。なお、x86のサポートは終了しており、x64プロセッサが必須です。