阪神高速道路は、橋梁の架替工事のために長期通行止めとなっている14号松原線の一部区間について、2024年12月7日 午前5時に解除することを発表しました。
長期通行止め
松原線は大阪府浪速区にある1号環状線との分岐点であるえびすJCTから近畿道・阪和道・西名阪道と接続する松原JCTを結ぶ阪神高速道路の放射路線の一つで、大阪市街地から和歌山・三重・名古屋方面へ向かう道路として交通量が多くなっている道路です。
問題となったのは、松原線の喜連瓜破付近の橋梁です。この付近には、松原線と国道479号・国道309号(長居公園通)との交点である瓜破交差点があります。長居公園通は大阪市南部を東西に結ぶ一大道路であったこともあり、松原線建設当時から交通量が多かったのです。そこで、この交差点には橋脚を建てず橋桁の中央付近にヒンジ部を設ける「有ヒンジラーメン橋」という構造で建設する事になり、実際にそれで建設されました。
しかし開通後、経年とともにこのヒンジ部で設計時の想定を上回る最大30cm程度の垂れ下がりが確認されてしまいます。対策として、下弦ケーブルで補強することが決定され、2003年に実際に補強工事されます。
これはある種の応急措置に近く、抜本的な解決には至りませんでした。その後も24cmの沈下が確認されるなど、問題は続きます。そこで抜本的な解決として、ヒンジをなくし瓜破交差点上空の高架について、橋脚と橋脚をヒンジのない「鋼製連続桁」で架けかえることになりました。
阪神高速道路は片側ずつに分けて行うと工期が10年以上になるとして、通行止めをして3年で終わらせる方法をとりました。工事は2022年から行われ、これに伴い松原線は喜連瓜破〜三宅JCTの区間で2022年6月1日から長期終日通行止めとなっています。
工事中は、ETC搭載車限定ではあるものの従来松原線を経由する経路となる区間について、近畿道や他の阪神高速の路線を経由した場合に松原線経由の値段以下の割引される制度も取り入れられています。
解除
当初、阪神高速道路はこの通行止めの期間を2025年3月までと案内していましたが、工事が順調に進んだため前倒しの12月7日 午前5時に通行止めを解除する予定と発表しました。約2年版ぶりに松原線の往来が再開されることになります。
これにより慢性化していた東大阪線や近畿道の渋滞もある程度緩和されるといいのですが。。。