最近またマイクラにハマっている錦です。
友達がサーバーを立ててくれたので、友達とやってるわけですが、そこでマイクラ昔話に花を咲かせたわけですよ。で、私自身、Minecraft JE 1.12.2で時代が止まっている人間で、Create Modを遊びたいというので大きくジャンプアップして1.19.2なんかもうわかりません。地下帝国だの、マイナスのy座標だの。
とまぁ、そんな話は置いといて、今回はMinecraftの統廃合の歴史をちょっと見ていきたいと思います。というのも、最近YouTube ShortでJava版と統合版の違いというのをよく見るようになって、統合版がなぜ「統合版」と呼ばれているのかわからない人もいるんじゃないかと!!という想像で書きます。懐かしいなぁと思って見ていってください。
今のマイクラ
今のMinecraftは大きくJava Editionと無印(統合版)に分かれていますよね。それを軽く図化したのが上の図になります。
よく統合版と呼ばれているのが、図中の上部の部分で展開されているプラットフォームを列挙すると
- iPhone/iPod touch(iOS)
- iPad(iPadOS)
- Android
- Fire/Fire TV(Fire OS)
- Windows 10(MS Store版)
- Windows 11(MS Store版)
- Switch
- PlayStation 4
- Xbox One
- Xbox Series X/S
となります。簡単にいえばスマホとゲーム機です。PlayStation 5版はまだリリースされていませんが、PS4版と互換性があります。
一方で、Java Editionと呼ばれるものは、WindowsとMac、そしてLinuxにリリースされています。
少し前のゲーム業界
今でこそゲーム機とスマホ、そしてMS Store版と展開されており、持っているゲーム機やスマホが異なっていても、当たり前のようにマルチプレイできていますが、6年くらい前はそれは当たり前ではありませんでした。
その理由としては、SonyやNintendoは基本的に自社コンテンツで遊んでほしくて、SwitchならSwitchを持っている人と、PlayStationならPlayStationを持っている人とだけマルチプレイするというのが当たり前で、これらを作っている任天堂やソニー(実際にはSIE)がクロスプラットフォームでのマルチプレイに前向きではなかったのです。
当時すでにMojangの親会社となっていたMicrosoftはこの鎖国に風穴を開けたかったようです。
大きくこの鎖国が動いたのは2018年のことです。Switchは6月13日にクロスマルチプラットフォームのマルチプレイに対応したFortniteがリリース、6月21日にはMinecraft 1.2 Better Together Updateがリリースされました。
一方PlayStation 4では、Fortniteが3月16日にリリースされ初めてのクロスマルチプラットフォームマルチプレイに対応したタイトルとなりました。しかし、SIEはMinecraftのクロスプラットフォームマルチプレイへの対応はかなり遅れ、2019年末になりました。おそらく、Fortnite自体は容認したもののSIEとしてはまだ鎖国を続けたかった想いがあったのでしょう。
Minecraft PEのマルチの歴史
Minecraft Pocket Editionと聞くだけでもかなり懐かしいと感じる方も多いと思います。Pocket Editionとは、iPhone、iPad、Android、Windows Phone向けにリリースされていたMinecraftです。2015年頃が全盛期であった記憶があります。
そんなMinecraft PEは0.12でWindows 10 Editionとのマルチプレイに対応しました。この頃からWindows 10 EditionとPocket Editionはアップデートのスケジュールがおなじになって行きました。ある意味これが統合第一弾な気がします。
そして、その後0.15でXbox Liveを通じてマルチプレイが可能になりました。余談ですが、この頃UUUMが提供していた「おしゃべりマルチ」を覚えている方はいますかね?
Better Together Update
Better Together Updateを覚えている方はいらっしゃるでしょうか。統合版Minecraft 1.2の名称です。2017年9月20日にiOS/Android/Xbox One/Windows 10に向けてリリースされ、その後2018年6月21日にSwitchにリリースされました*1。
このアップデートを境にMinecraftのラインナップが大きく変わりました。具体的には、それまで「Minecraft」無印だったものが「Minecraft Java Edition」となり、以下に挙げるエディションが「Minecraft」に移行されました。
- Pocket Edition
- Windows 10 Edition
- Xbox One Edition
- Fire Edition
- Nintendo Switch Edition
この内、Pocket Edition、Windows 10 Edition、Fire Editionはアップデート扱いになりましたが、Xbox OneとSwitch、そして後述のPlayStationについてはMinecraftという別のソフトに新規リリースとなりました。ワールドの移行に対応しており、古いものは「レガシーコンソール版(Legacy Console Edition)」と表されることになります。
このバージョン以降、Xbox One・Switch・Fire・iOS・Android・Windows 10のバージョンが同時に進んでいくことになります。そしてこれらのエディション間ではクロスプラットフォームマルチプレイが可能となりました。
これらのエディションに「Bedrock Engine」が採用されたことによってこれらのバージョンが「Bedrock Edition」と呼ばれるようになりました。ちなみに、移行期にはJavaで開発された「Java Edition」と比較して、Bedrock EngineがC++で開発されていたことから、C++ Editionと呼ばれた時期もありましたね。
そして、Java以外のものが統合されたので「統合版」と呼ばれる様になり今に至ります。
Minecraftのクロスプラットフォームマルチプレイは当時の前述した鎖国の事情もあり当時はかなり大きな話題となったことを覚えています。特に、XboxとSwitchでマルチプレイができるようになったことはゲーム業界を大いに賑わせる事になりました。
SIEもこの後しばらくMinecraftのクロスプラットフォームマルチプレイの参加を拒み続けますが、その後1.14こと「Buzzy Bees」にてPlayStation 4にも無印「Minecraft」がリリースされました。
レンダリングエンジン
統合版は基本的に内部の仕様は統一されています。しかし、結構最近までレンダリングエンジンが若干異なっていました。
というのも、Xbox OneとPlayStation 4では2019年から、Windows 10では2020年からRender Dragonというレンダリングエンジンが搭載されていました。
このレンダリングエンジンは、レイトレなどを簡単に実装できるようにした独自のレンダリングエンジンです。これが2022年4月についにiOS、Android、Switchにも統合されました。おそらくは、2022年初頭から活発になったスマホ向けレイトレに対応するためなどが理由であると見られていますが、現時点でMinecraftのレイトレに対応しているのはXboxとWindows 10のみです。
Javaとの関係
そして、2018年に統合されてから、2019年末まで統合版は怒涛の勢いでアップデートを重ねていきます。これらのアップデートでは新機能の追加を行いながらJavaとの機能差を埋めていきました。そしてついに統合版1.14でアップデート内容がJava版1.15と統合され、v1.16からはバージョン番号まで統合されることになります。
現在でも公式にはJava Editionと統合版のマルチプレイは不可能となっていますが、ゲームの仕様はほぼ統一されています。
レッドストーンすらMCPEに搭載されていなかったころからMinecraftをやっている身としては、JEの機能を羨ましく思った日から見ると「Java版と統合版の違いぃ!!」なんて動画を見ると、ついにこうやって動画で指摘されないとわからないくらいには統合版というかスマホ版が成長したんだなぁと感慨深いものがあります。
ちなみに、この記事を書いている途中で「統合版がMacやLinuxにもリリースされる計画があった」みたいな記述を見つけましたが、本当なんですかね?
関連リンク
- ベター・トゥギャザー・アップデート - Minecraft Wiki
- マイクラがクロスデバイス対応へ ~PC、モバイル、ゲーム機すべて一緒に遊べる - 窓の杜
- ついにPS4版「Minecraft」がクロスプレイ対応へ。Win10版やXbox One版,Switch版,スマホ版などのプレイヤーと一緒に遊べるように
- 『フォートナイト』がPlayStation®4のクロスプラットフォームプレイに対応
*1:ただし、同日にv1.14がリリースされています