錦です。
Linux Foundationは、分散システムにて設計・検証・文書化が容易だとされる点で用いられる「TLA+」という言語を促進するため、「TLA+ Foundation」を設立したことを発表しました。
TLA+
TLA+(正式な表記はTLA+)は、Leslie Lamport氏によって開発された並行システムと分散システムの設計、モデル化、文書化、及び検証に使用される擬似コードであるとされています。実際にAWSなどでシステムの検証などに用いられており、形式上プログラミング言語でありながら、Latexに似た構文であったり、数学的表現をそのまま記述するという点など特徴を持っています。
TLA+とTLA+をサポートするツールは、見つけるのが難しくコード内で修正するのに費用がかかる基本的な設計エラーを防止することに役立ちます。
TLA+はコレまで、Lamport氏の管理とMicrosoftによる支援が続けられていましたが、この度Linux Foundationによって支援・管理されることになります。新しく立ち上げられたTLA+ Foundationでは、TLA+の採用を促進し、教育とトレーニングのリソースを提供、研究などに資金し、ツールを開発することなどによってTLA+のコミュニティを支援するとしています。
TLA+ Foundationの初期メンバーには、AWS、Oracle、Microsoftが参加します。
TLA+ Foundationは、現地時間6月14日午前8時から教育ウェビナー「Mastering Concurrent Algorithms with TLA+」を開催することを発表しています。参加には登録が必要です。