錦です。ちょっと話として避けてたんですが、ちょっと面白そうなので記事にします。
Meteor LakeではL3キャッシュの役割が変わった上でL4キャッシュという新しいキャッシュが搭載されることがわかりました。
L4キャッシュ
まず、Meteor Lakeについて。Meteor Lakeは「ベースタイル」の上に「コンピュートタイル」「GPUタイル」「I/Oタイル」「SOCタイル」が積層される形で実装されます。これは、AMDのチップレット構造のようなものですが、特筆すべきはベースタイルというインターポーザのようなものがあるという点でしょうか。
そしてキャッシュですが、Raptor LakeまではL3キャッシュというものがLast Level Cache(LLC)として搭載されていました。L3キャッシュは、CPUとiGPUの両方ともがアクセスできる(言い換えれば共有している)物となっています。
Meteor Lakeでは、L3キャッシュがCPUからのみアクセスできるようになりGPUからアクセスできないようになるとのこと。その代わりにL4キャッシュが搭載されるとのこと。このL4キャッシュは別名「ADM」とも呼ばれるそうで、当初(4月10日前後)はこのADMが何を意味しているかわかっていませんでしたが、Intelの特許情報が数日前に明らかになり「Adamantine」というものを意識しているのではないかと思われます。
Meteor LakeのGPUは「Xe-LPG」というアーキテクチャになります。LPGはIntel Arcにも採用される「Xe-HPG」の縮小版であり、ハードウェアレイトレーシングにも対応するなどしています。dGPUのアーキテクチャを縮小して搭載するのはAMD APUと似たような感じですが、実はCPUとGPUの共有メモリがなくなるというのもAPUの構造と似ています。