Qualcomm、Robert Bosch GmbH、Infineon Technologies AG、Nordic Semiconductor、NXP Semiconductorsは、12月22日(現地時間)に共同でQuintaurisを立ち上げたことを発表しました。
Quintauris
Quintaurisは、8月に設立されることが明らかになっていた新会社です。それが今回正式に立ち上げられ、社名やロゴが明らかになりました。Quintaurisはドイツのミュンヘンに拠点を置くようです。
Quintaurisは、広い互換性があるRISC-V製品を可能にする単一のソースとなるリファレンスアーキテクチャを提供し、幅広い業界で広く使用されるソリューションの確立を支援することを目的としています。ものすごくわかりやすく言うと、QuintaurisでIPを開発して広く提供すると言うことだと思われます。
最初にターゲットとしているのは自動車ですが、最終的にはモバイルやIoTにも拡大する予定です。CEOには、Wind Riverで自動車部門担当副社長 兼 ゼネラルマネージャーや、自動車向けにソフトウェア・システムを提供するElektrobitの社長 兼 CEOを努めた、Alexander Kocher氏が就任します。やはり、自動車にフォーカスしていることがよく分かる人選です。
RISC-V
RISC-Vは、オープンソースで開発されているRISCのISAです。ライセンス料金が不要であるというメリットから、世界中から注目されており、LinuxがRISC-V向けのカーネルを発表している他、Androidも本格的にRISC-Vをサポートすることを表明しているなど、RISC-Vベースのコンピュータも徐々に登場しつつあります。現在は、基本的に組み込みシステムや研究用途、コントローラでの採用が中心となっていますが、将来的にはウェアラブルデバイスなどにも広がる見込みです。
Qualcommは積極的にRISC-Vへの投資を行っており、このQuintauris以外にも、Googleとともに「Wear OS by Google」向けの「Snapdragon Wear」をRISC-Vベースで開発することを発表しています。
今後数年以内にはRISC-Vは幅広く利用されることが予想されています。