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Linux 6.8が正式版に到達 ~ Nintendo Switch Onlineコントローラのサポートや、多接続に対するTCP性能の向上など

3行まとめ

「Linux 6.8」がStableとなりました。

Linux 6.8

Linux 6.8は今年2個目となるLinuxのメジャーアップデートです。今年春以降にリリースされるハードウェアのサポートのほか、Nintendo Switch Online加入者限定で販売されているコントローラのサポート、Raspberry Pi 5のGPUドライバのマージなどが含まれています。

すべての機能を網羅しているわけではないですが、主要な機能をピックアップします。

Nintendo Switch Onlineコントローラのサポート

Linuxでは、Joy-ConとProコントローラのサポートはLinux 5.16から行われていましたが、Nintendo Switch Online加入者限定で販売されている「NINTENDO 64 コントローラ」「セガ メガドライブ ファイティングパッド 6B」「スーパーファミコン コントローラ」「ファミリーコンピュータ コントローラ」がLinux 6.8で新たにサポートされました*1

基本的に、Proコントローラーのボタンを再配置しているようです。

Intelハードのサポート追加

Intelのハードウェアのサポートの追加、改善、あるいは将来の製品に向けた準備も含まれています。

今後登場予定のハードウェアとしては、今年後半に発売される「Lunar Lake」のThunderboltのサポートが行われているほか、「Granite Rapids」「Sierra Forest」に向けた電源管理の改善が行われています*2

既存のハードウェアに対する改善では、前述の電源管理からMeteor Lakeのサポートが追加されている他、高いクロックで動作できるように変更されています*3

AMDハードのサポート追加

AMDハードについては、今回のアップデートによって「Zen 5」のサポート準備が始まっています。

さらに、Zen 4向けでもメモリの改善が含まれています*4

Rasberry Pi 5

Rasberry Pi 5では、GPUのサポートが強化されています。

というより、サポートされたという言い方のほうが正しいかもしれませんが。

Qualcomm

今回のアップデートによって「Snapdragon 8 Gen 3」および「Snapdragon X Elite」のサポートのサポートが始まりました。これから実際の発売にかけて調整されていきます。

こちらも、X Eliteのリリース準備が進んでいる様子です。Qualcommは、X EliteのデモをWindowsだけでなく、Linuxでも行っているため、Linuxが安定して動作するコンシューマ向け高性能Armプロセッサとして期待が集まります。

TCPの性能改善

Linux 6.8では、多数の同時接続を伴うTCPの性能が向上しています。これは主にクラウドのような場面での性能改善が期待されており、実測値では40%を超える性能向上を実現しています*5

ディストリビューション

Linux 6.8は、今春リリースのディストリビューションのメジャーアップデートにも採用されます。

「Ubuntu 24.04 LTS」は4月25日に正式リリースされる予定ですが、Linux 6.8を採用することが明らかになっています。

「Fedora 40」では、4月16日にリリースされる予定で、こちらもLinu 6.8が採用される見込みです。

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