MicrosoftがGCC 15に対して、ARM64上でのWindowsをサポートするコードの追加に貢献した事がわかりました。
Windows ARM
WIndows ARMでは現在、Visual C++とLLVMがネイティブで動作をサポートしていますが、GCCに関してはまだ対応していませんでした。先日リリースされたGCC 14.1でもこの状態は変わっていません。
Microsoftは近い将来にWindows ARMをGCCでサポートする方針を打ち出していました。実際、2023年ごろからWindows ARM向けのコードについて議論された形跡があり、実際に開発も行われているようです。
そして、GCC 15への機能の搭載が進む中で、Microsoftは新たにaarch64-w64-mingw32
ターゲットを追加したことがわかりました。これによってMinGW環境のGCCへ対応させる可能性がある事がわかりました。
なお、GCCがARM64ECのようなバイナリ形態をサポートするかは不明です。
進むWinARMの環境強化
Windows ARMではここ1年で大きく環境が強化されてきています。ソフトウェア面ではすでにChromeやOfficeのような王道のソフトウェアが対応している他、Adobe Creative Cloudの一部製品が対応しています。
開発環境についても、Visual Studioが対応している他、OpenJDKなどが対応。Windows系のライブラリも大方対応しています。
今年の夏にはSnapdragon Xシリーズが登場しますので、これまで以上に様々な場面で活躍できるように期待したいですね。
GCC 15
GCC 15は来年リリースされる予定のGCCの次期メジャーアップデートです。CやC++、Rustの拡張が行われると見られています。