Intelは「Lunar Lake」の概要を発表しました。
Meteor Lakeの後継
第14世代Coreというとものすごくわかりにくいですが、Meteor LakeとRaptor Lakeの後継となる世代は「Lunar Lake」と「Arrow Lake」となります。基本的に、低電力向けのセグメントには「Lunar Lake」が投入され、パフォーマンスを重視するHELTとデスクトップに向けて広く展開されるのは「Arrow Lake」です。この変更によって「Core i」ブランドが完全に廃止され、デスクトップ向けも上から下まで「Core Ultra」あるいは「Core」ブランドになります。
ともに今年後半の登場を予定しています。今回、概要が明らかになったのはLunar Lakeの方です。
Lunar Lake
Lunar Lakeは末尾Uとなるプロセッサの直接的な後継となるようです。なので大体30W未満のTDP/PBPとなる展開です。
Lunar Lakeは、Meteor Lakeから引き続き3Dパッケージング技術であるFoverosを採用しており、タイル構造となっています。タイルはMeteor Lakeの頃の4つ(+ベースタイル)から3つに減っており、何かのタイルが統合された可能性があります。
まずCPU。今回明らかになったのはアーキテクチャの名称とその大まかな性能です。引き続き、Intel Hybrid Technologyを採用するP+E+LP Eの構成となっているようで、Pコアには「Lion Cove」、Eコアには「Skymont」がそれぞれ搭載されています。最大コア数やコアの構成などはおそらく製品が登場するまで不明になると思われますが、クロックあたりの性能と効率を改善しているとしています。
そして、GPUは、Xe2を採用。Xe-LPGのようなものになると思われますが、性能が進化しており、グラフィックス性能が4基のXeコアを搭載したIntel Graphicsを搭載したCore Ultraと比較して1.5倍であるとしています。また、Meteor LakeのGPUでは対応していなかったXMX(Xe Matrix eXtention)にも対応しています。
NPUは既存の発表の通り、NPU単体で45 TOPS、SoC全体で100 TOPSを超える性能を実現しています。なお、GPU単体で60 TOPSを発揮するようです。本日、MicrosoftがCopilotをローカルで動作させられるようになる基準AI PCの定義を行っており、40 TOPS以上の性能を求めていますが、Lunar Lakeはこれに対応することとなりました。
そして、もう一つ大きなアップデートとなるのが、メモリをパッケージに搭載している点となります。これによって、製品の開発者は、メモリのスペースを気にせずに製品を作ることが可能となりました。
性能について、Tom's HardwareによるとGIMPベンチマークにて、Qualcommが公開しているSnapdragon X Eliteのスコアの1.4倍の性能があるとIntelが主張しているようです。
また消費電力についても、アイドル時の消費電力がかなり抑えられているとIntelは主張しています。
登場は今年第3四半期
Lunar Lakeの登場は今年の第3四半期を予定しており、年末までに搭載製品が発売される予定です。
COMPUTEXにてさらなる情報が明かされる見込みとなっています。