錦です。
Spotifyは、欧州連合(EU)の執行機関「欧州委員会」に対し、Appleによる音楽ストリーミング締め出し行為の調査を行うように提訴したことを発表しました。
募るAppleプラットフォームへの不満
近年、プラットフォーマーと呼ばれる、GAFA(Google Apple Facebook Amazon)の寡占状態が指摘されています。特に、AppleのApp Store・iOSへの不満が大きいのが現状です。
iOSでは、サードパーティのアプリを販売するときAppStoreを介する必要があります。もし、有料販売する場合は、売り上げの30%をAppleに支払わなければなりません。これにより、Windows・Androidで同じものを販売する価格よりも、iOSで販売する価格のほうが高くなってしまいます。
Spotifyは、このような「30%の支払い義務」と「Apple Musicと競合するアプリに不利になるような利用規約」について欧州委員会に調査を求めています。
プラットフォーマーの強さ
GAFAによる寡占状態は、ネット上で深刻な問題になっています。特に、クリック税と呼ばれる、ニュース記事を掲載したら掲載元に料金を支払わなければならないとなったときに、GoogleがGoogleNewsを一部の国から撤退させたことで多くの新聞社で赤字になるなど、ネットで活動するうえで必要不可欠存在になっています。
こうした状況を各政府が問題視しており、2020年の米大統領選への出馬を表明した民主党のエリザベス・ウォーレン議員は、AppleはApp Storeを分離すべきだと主張しています。また、今年6月、大阪で開催される「G20」では、IT企業に課す「IT税」に関する話し合いがある可能性があります。
ただ、時価総額ランキングや、年始のアップルショックを見ると、IT企業が行き詰まると、世界の経済が悪化するのは明らかです。
Source:Spotify via ITmedia NEWS