錦です。
EUは、iPhoneやGalaxy、Xperiaなどに採用される充電ポートの統一化を検討しています。これには反対すべきだと感じています。
経緯
そもそも、なぜそんな動きがあるかと言うと、スマホの充電ポートが違うために、年間約15,000トンもの廃棄物が発生するためだとのことです。
実際、iPhoneにはLightningが、最近のAndroid含めスマートフォンにはUSB-Cが、少し前のスマートフォンにはMicroUSBが採用されており、スマホを乗り換えるときに充電ポートが違うと廃棄物が発生します。それを減らす努力がこれです。
現状
現在の状況を見るに統一する先はUSB-Cでしょう。現代のポートは大方Lightning・USB-Cに分かれていますが、Lightningを採用するのはiPhone/iPadのみで、他のスマートフォンは基本的にUSB-Cを採用しています。ただ、廉価版・超低価格スマホには未だMicroUSBを採用しているものがあります。
USB-Cは、現状最も汎用性があり先進的なポート形状です。USB-CはMicroUSBに比べ転送速度は速いのが特徴です。基本的に規格によりますが、MicroUSBよりもUSB-Cのほうが規格が進んでいます。利便性も高いのが特徴です。
USB-Cというポートは、上下逆に際しても良いというメリットや、MicroUSBでは規格によるとポート形状が変更になっていることから、下位互換がないのに比べ、USB-Cは基本的に下位互換があることから、今後 必ず規格は進歩しますが、現在販売されている充電器も使うことができるというのもメリットです。
反対すべき理由
ポート統一化は、消費者に対していいことが多いです。例えば、iPhoneとMacBookとデジカメとモバイルバッテリーと。これだけでも、多ければLightningとUSB-CとMicroUSBのケーブルがそれぞれ必要です。それに加え、デジカメなんかは独自規格なんてこともちらほら。旅行や出張にケーブルを大量に持っていかなくてはならなくなります。充電だけで。それが統一されると、ケーブル一本でスマホやタブレットや、カメラや・・・などが充電可能・データ転送も可能です。
しかし、これには大きな欠点が存在します。それは直近で発生する問題ではなく、未来で発生する問題です。
基本的にポートというのも進化します。高速充電化・転送速度の向上etc...汎用ポートというのは基本的に技術の進歩により、移り変わっていくのも特徴です。そして、新たに登場したポートというのは、基本的に始めはハイエンドのモデルから採用されます。理由は明確で、先端技術を使うというのはお金がかかるのでローエンドモデルには採用しづらいからです。そうしてくると、上位モデルから採用されていくので、新しいポートが採用されるモデルと、古いポートが採用されるモデルが同時に登場してしまう可能性が高いです。そうなると、このEUの決定に違反してしまうため、販売することができません。そうなると、技術使用の価格が下がり、安価帯まで採用できる状態まで発売を待つことになります。これはつまり、進歩の遅れを意味することになります。なぜなら、その期間そのポートは出せないんだから。
そうした面でもそうですが、まれにポートにも脆弱性が発生することがあります。規格に脆弱性や欠陥が存在する場合、このEUの決定があると、すぐに更新できないというデメリットもあります。
確かに、ケーブルが一本ですむというのは非常に嬉しいメリットですが、デメリットもそれなりに大きいということを認識していただきたいと思います。