錦です。
Intelは、第3世代スケーラブルプロセッサとなるIce Lake-SPを発表しました。今回は概要のみで、具体的な製品は出てきませんでした。
第3世代スケーラブルプロセッサ自体は、先にCooper Lakeが登場しており、こちらは4~8ソケットの比較的大規模なプラットフォーム向け、Ice Lakeは1~2ソケット向けの比較的に小規模なプラットフォーム向けになります。Ice Lake-SPのプラットフォームはWhitleyで、8chのDDR4-3200、PCIe 4.0にも対応します。メモリは、2chのメモリコントローラを4基搭載して計8chになっているみたいです。見たところまだPCIeのレーン数も書かれてないので、これ以上のことはわかりません。
CPU自体の仕様は、IPCがCascade Lakeから18%向上しています。Ice Lakeと同じ名前を持っている第10世代モバイル向け Ice Lake-U/Yを踏襲しており、コアはSunny Coveとなっています。Ice Lake-U/Yをベースにしてデータセンター向けに機能を改良したもののようです。実際の性能として、ベンチマークソフトNAMD SMTV、LAMMPSのスコアでは20%、Monte Carloのスコアでは30%、AMDの64コアEPYC 7742よりも高速であるとしています。この検証には32コア Ice Lake-SP(2.2GHz 32C64T)とEPYC 7742(2.25GHz 64C128T)で検証された模様。ただ、Ice Lake-SPは最大コア数は不明で、32コアが最大コア数なのか、あるいはそれ以上なのかはわかりません。38コアという説があるみたいです。
プロセスルールは、10nmとなっており、2.7倍の密度や、Forverosの3Dパッケージング技術も採用されているとのこと。
AVX512の命令の追加が行われており、既存の製品で発生していたAVX実行時の周波数の低下は、Ice Lake-SPでは若干改善される模様です。AVX256命令でも周波数が改善されているとのこと。Wccftechは先程のIce Lake-SPとEPYCの対決においての差は、AVX512の対応の有無としており、EPYC 7742がAVX512にしていないことがEPYCの敗因である可能性が指摘されています。
そして、スライドではIce Lake-SP及びWhitleyプラットフォームの後継となる、Sapphire RapidsとDenali Passプラットフォームの一部情報が明らかになりました。Denali Passでは、DDR5とPCIe 5.0に対応しているようです。これは追ってお伝えします。
via Wccftech,VideoCardz