錦です。
昨月の上旬に「CMP 170HX」というというGPUを取り上げたことを覚えているでしょうか。今回は久々にその話です。日本のヤフオク!やドバイのViperaなどで未発表のマイニング用GPU「CMP 170HX」が登場しています。
CMP HX
久々のCMP HXの話題なので一応軽く説明しておきます。今年の夏以降、マイナーによるGPUの過剰な購入による品薄が深刻化した関係で、NVIDIAはハードウェア的にマイニング制限をGeForce RTX 30シリーズに導入しました。その代替措置として、NVIDIAからマイニング専用のGPUとして登場したのが「CryptMining Processor HX」(CMP HX)シリーズです。
その他詳しい話は、こちらのエントリを御覧ください。
NVIDIA、マイニング向け専用のGPU「CMP HX」シリーズを発表 ~ RTX 3060ではマイニング性能が半減する制限を追加 - Nishiki-Hub
CMP170HX マイニング専用 ビデオボード https://t.co/Umna6BXpkP
— 遠坂小町@Komachi (@KOMACHI_ENSAKA) October 22, 2021
CMP 170HX
CMP 170HXは、昨月の上旬にその存在がリークされたマイニングGPUで、現行ラインナップよりも更に上位の仕様を持つとされているGPUです。具体的には、研究機関・HPC向けの「NVIDIA A100」に搭載されるGA100 GPUコアの中身をかなり無効化したものが採用されるとされているGPUです。
GA100ということからわかるようにアーキテクチャはAmpere。しかも前述の通りHPC用途向けのGPUベースということもあり、その性能は非常に高いと言われています。最適化なしでのハッシュレートは164MH/sと言われています。コンシューマレベルで最強のハッシュレートを持つRTX 3090が121.16MH/sですので、35%も性能が向上していることがわかります。
30HX | 40HX | 50HX | 90HX | 170HX | |
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GPUコア | TU116-100 | TU106-100 | TU102-100 | GA102-100 | GA100 |
イーサリアムハッシュレート | 26MH/s | 36MH/s | 45MH/s | 86MH/s | 164MH/s |
最大クロック | 1785MHz | 1545MHz | 1410MHz | ||
消費電力 | 125W | 185W | 250W | 320W | 250W |
電源ピン | 1x 8pin | 1x 8pin | 2x8pin | 2x8pin | 2x8pin |
メモリ | 6GB GDDR6 |
8GB | 10GB GDDR6 |
10GB | 8GB HBM2e |
メモリ帯域幅 | 336GB/s | 1493GB/s | |||
メモリクロック | 14Gbps | 14Gbps | |||
メモリインターフェース | 192bit | 320bit | 4096bit | ||
コネクタ | PCIe 3.0x4 | PCIe 1.0x4 |
こちらが以前登場しただいたいの仕様です。
NVIDIA A100では6912基のCUDAコアが有効になっていますが、170HXでは4480基しか有効になっていません。ただし、メモリがA100基準となっていて、8GBと大幅に容量が削減されて入るものの、HBM2eメモリを採用しメモリ帯域は1.5TB/s、メモリバスも4096bitとなっています。
価格
ヤフオクでのスタート価格は60万円~となっています。まだ入札者はいないようですね。
Viperaでの価格は、4435米ドル。日本円で50.1万円程度となっています。どちらにせよRTX 3090の倍くらいの価格なわけですね。相変わらずお高い。