錦です。
kopite7kimi氏が「NVIDIA A100」をベースにしたCMP HXカードを用意することを示唆しています。
I mean we will meet a new CMP HX card based on A100.
— kopite7kimi (@kopite7kimi) 2021年3月21日
「NVIDIA A100」といのはRTX 30シリーズのアーキテクチャ「Ampere」の最上位のGPUです。コンシューマ向けではなく、研究機関向け・機械学習システム向けという立ち位置になっています。今は廃されているTeslaの実質的な後継であり、よりパワーが必要な用途向けのGPUになっています。
A100に採用されているGPUコアは「GA100」。このコア自体はRTX 3090「GA102」よりも大規模かつ上位のGPUになっており、コンシューマ向けへの採用はありません。GA100は研究機関向けに開発されている関係でGA102よりもマイニング性能が優れているとされています。ちなみにNVIDIAのマイニング専用GPU「CMP HX」シリーズの最上位である90HXはGA102がベースになっています。
GA100は製造プロセスとメモリも特徴的です。GeForce RTX 30シリーズに搭載されるGA102以下のGPUはSamsung 8nmプロセスで製造されていますが、GA100はTSMC 7nmで製造されています。おそらくGPUコアが変わらないということはこれをこのまま引き継ぐとみられます。
そしてメモリは、現行のAmpere GPUの中で唯一HBM2をサポートしています。A100の仕様では、6,144bitのメモリインターフェイスとなっており、帯域は驚異の1.6TB/sになっています。マイニングではどうやらメモリ帯域が重要になるそうなので、これはマイナーからするとうれしいものになるのかもしれません。ちなみにですが、AMDもMacBook Pro 16"に採用している「Radeon Pro 5600M」に採用しHBM2メモリをサポートした「Navi 12」でマイニング専用のGPUを開発していると噂されています。
EhtereumをHPCアプリケーションに分類していいかはわかりませんが、A100のTensorコアではHPCソフトで19.5TFLOPSの性能を提供しています。
GA100がCMP HXになる場合、GA100-100というGPUの大半が無効化された状態でリリースされることになりますが、それでも気になるのはコストです。GPU自体のコストはおそらくA100の選別品も流用できるので、A100ほど高くはならないでしょうがそれでも値は張るはずです。
あと、HBM2メモリはGDDR6メモリよりも高価であるということも気になります。ただ、マイニングで大容量のメモリを要求するかといわれればどうやらそこまで大きな容量は要求されないそう。A100には6つのHBM2チップが搭載されていますが、1チップだけにすればコストも抑えられます。
via VideoCardz