錦です。
GoogleはWebブラウザ「Google Chrome v100」(100.4896.60)をリリースしました。
変更点
このアップデートでは28件の脆弱性が修正されており、そのうちCVEが公開されているのは20件で、内訳はHighが9件、Mediumが10件、Lowが1件となっています。
その他の変更点としては、まずアイコンが影のない新しいものに変わりました。
なお、次期バージョンv101からユーザーエージェントが段階的に「User-Agent Client Hints」に置き換えられるのでこのバージョンが最後になります。
互換性問題
そして、今回はバージョンナンバー関連の問題が発生する可能性があります。
理由は、今バージョンよりバージョンが2桁から3桁になります。Webサイトによっては古いブラウザで問題が発生することを回避するため、ブラウザのバージョンを確認してアクセスを制御することがあるのですが、この確認部分において、一部のライブラリが3桁バージョンを想定しておらず、バージョン10(2011/3/9リリース)と認識し、アクセスできないあるいは、サイトの機能が使えない問題があるとのこと。
なお、これを回避するために、サイトがブラウザから読み取るバージョンをChrome 99に固定する「Put major version in minor version position in User-Agent」フラグが用意されています。この設定は「chrome://flags」で有効にすることができ、有効にすることで問題を回避できる可能性があります。
- v100でのUA(Mac):
Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10_15_7) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/100.0.4896.60 Safari/537.36
- フラグ有効化後(Mac):
Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10_15_7) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/99.100.4896.60 Safari/537.36
置き換え後のバージョンは純粋に100のバージョンの頭に99というのがつくだけでした。架空のバージョンですね。