今週月曜日からテレビで取り上げられるほど話題になっているTwitterの仕様変更。今回は、そのうちの埋め込みについての現在の状況を整理します。
制限
はじめに、Twitterで発生している各種制限についてまとめてきましょう。
Twitterは、Elon Mask氏に買収されて以降、APIの有償化(Twitter API v2.0)が行われました。このAPIの有償化は一度に行われているわけではなく、段階的に行われているようです(ただし、予告がないので実質突然行われているわけですが)。
Twitterの新APIは基本的に有料ですが、Twitterでログインとツイートの投稿については制限があるものの無料で利用することができます。しかしながら、ツイートの取得には有料のAPIが必要となっています。そのため、Twitterからのツイートが必要な開発者(主にAIのトレーニングに用いられていた様)がTwitterをスクレイピングし情報を収集するようになりました。これは、かなり抜け穴的なものです。
同社によると、このスクレイピングがプラットフォームに悪影響を及ぼしているとしており、これを取り締まるために制限を行っているとしています。
制限内容は以下の通りです。
- ツイートの取得数が未認証アカウントで最大600件(1000件に緩和)
- ツイートの取得数がBlueの認証アカウントで最大6000件(10000件に緩和)
- ツイートの取得数が新しい未承認アカウントで最大300件(500件に緩和)
- ツイートはログインしないと見れないように(直リンクのツイートのみ対応)
埋め込みへの影響
では、今回の制限に伴う埋め込みへの影響についてまとめます。
ツイート埋め込み
あれ?RSS配信するのはやってる?
— nishikiout (@nishikiout) July 3, 2023
ツイートの埋め込みについては、動作します。昨日まではログインなしではこの埋め込みからTwitterに遷移してもツイートを閲覧することができませんでしたが、今日はリンク・埋め込みされたツイートに限りログインせずに見ることができます。なお返信などは閲覧できないようになっています。
現状Generative AI系サービスが「合法性を保証できない」とするのは「俺らのサービスは違法なものを堂々と生成するけど責任は取らないぜ!」より「違法性のあるものは生成しないように対策してるけど、生成されるかも。もし違法性のあるものが出来たら捨ててくれ(公開するな)」って方が強いのかと
— nishikiout (@nishikiout) May 11, 2023
返信付き・スレッド型のツイートについても親ツイートを参照できるのは変わっていません。ただし、この埋め込みをクリックしたとしても、Twitterで表示できるのは該当ツイートのみで、親ツイートはTwitterでは見ることができません。もし、長いスレッドや会話の途中を埋め込んだ場合、Twitter.comへ移動したとしても、ログインなしではそれらの流れすべてを参照することができないので注意が必要です。
タイムライン埋め込み
どちらかという問題はこっちで、この制限が導入された前後からタイムラインの埋め込みが動作しなくなっています。
デザイン自体は維持しているものの「通知はまだ届いていません」となってしまいツイートを取得することはできません。
制限は一時的
制限はスクレイピングに対応するための一時的なものであるとされていますが、現時点でいつまで続けられるかは発表されておらず、先行きは不透明となっています。
これに合わせてか、偶然タイミングが一致したのかは不明ですが、TweetDeckが新版となり実質有料化されました。このような動きがあることから、MastodonやBluesky、Misskeyといった外部の類似SNSにユーザーが流れており、今朝サービスが開始されたMetaのInstagram系サービス「Threads」も乗り換え先として有力視されています。
Nishiki-Hubの著者は各サービスへとSNSを展開しています。ただし、ブログ通知はTwitterだけでなく、Feedly、Google News、Push7で行っています。
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